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立浪臨時コーチは「根気よくやっている」と評価。中日・根尾は正遊撃手をつかめるか?

 

新旧スターのドッキング


キャンプで精力的に練習に取り組んでいる根尾


 中日入団3年目の根尾昂が沖縄・アグレスタジアム北谷での春季キャンプで、連日にわたり立浪和義臨時コーチの指導を受けている。PL学園高と大阪桐蔭高で、互いに甲子園春夏連覇を達成。ドラフト1位、右投げ左打ち内野手も共通項。聖地を沸かせた新旧スターのドッキングは、どんな効果を生むのか。

 キャンプ序盤で立浪コーチが手応えを得た。「しっくりきた感覚があるみたい。ひと安心と言ったらおかしいですけれど、根気よくやっていきます」。根尾を観察して「どうにかしたかった」と言うのが、テークバックでバットが背中側に入りすぎるクセ。バットが出てこず、速球に差し込まれる。当てるために反っくり返るようにして対応していた。

 修正方法はシンプルだった。バットを持った立浪コーチが根尾の背後に立つ。バットの先端を左肩に当てて、グリップを引きすぎないように意識させる。その繰り返し。根尾は「完全に自分のモノになった感覚はないんですが、いいっていうのは分かります」と目を輝かせる。

 こんなはずではなかった。ルーキーイヤーの2019年は出場2試合で2打数無安打。昨季は9試合で23打数2安打、打率.087。4球団競合の逸材の過去2年間はクセをあぶり出し、未来へつなげる時間。立浪コーチには「真ん中からインコースの球を引っ張れません」と正直な気持ちを吐露している。

「遊撃で、レギュラーになりたい」

 出場機会を求めるなら昨季挑戦した外野を引き続き守ればいい。だが、遊撃にこだわり、練習のボリュームも遊撃に軸足を置く。堂々と京田陽太へ堂々と挑戦状をたたきつけた。白組の「一番・遊撃」でスタメン出場した9日の紅白戦では3打数無安打に終わったが、球界のスター候補生は今後、実戦でどんな数字を残すのか。

 与田剛監督は「2年間しっかり準備をさせた。すごく期待をしている」と話す。暗闇をさまよった。その時間は、夜明けの光をまぶしく感じるために違いない。

写真=BBM
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