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巨人・原辰徳監督の2つのお守り/川口和久WEBコラム

 

危機管理の切り札2人


2009年9月4日のヤクルト戦(東京ドーム)、試合は引き分けだったが、試合後、原監督と木村が笑顔で握手




 巨人が順調にキャンプを消化している。
 サバイバルを、ひとまずだが、勝ち抜いた若手選手たちも宮崎から沖縄に移り、秋広優人平内龍太らがメディアに派手に取り上げられ、原辰徳監督の絶賛の声も届く。

 ただ、原監督という人は若手の成長に一喜一憂はしない。シーズンになれば、戦力になれば使うし、ダメなら落とすとシビアな弱肉強食の世界になる。
 さらに言えば、危機管理能力に長けた指揮官でもあり、いざというときの備えは絶対に忘れない。

 そういう意味で注目したのが、キャンプ序盤、キャッチャーの練習をしていた石川慎吾だ。
 高校時代に経験があるそうだし、梶谷隆幸も加わった中で外野のレギュラーをつかむには今一つという現実の中、生き残りのためのチャレンジだろう。

 原野球では、一人の捕手での固定はしないので1試合2人の捕手は絶対に必要だ。何かあった場合を考えれば、もう1人保険の控えが必要になり、ベンチに3人の捕手を置くことになる。
 ただ、今年もまた長いオリンピックブレークがあり、タイトなスケジュールが予想される。ならば使うかどうかわからない1枠はほかに回したいという場面が必ず出てくるはずだ。
 いざというとき捕手に回ることできる石川が、臨機応変の総力戦の際のお守りになる。

 過去に好例もある。2009年の木村拓也だ。延長戦で3人の捕手を出し切り、しかも3人目が頭部死球となった。その後でマスクをかぶって引き分けのまま試合を締めた。
 原監督が喜びの表情でキムタクと握手する姿は、Gファンなら誰もが忘れない思い出のシーンだろう。

 便利屋のジョーカーは大変だ。有益だからこそ、最後まで取っておきたくなる。引っ張られたあげく出番がないときだってある。でも、キムタクはいつも明るく、それがチームを鼓舞する力にもなった。
 石川も明るい性格だし、くさらず頑張ってくれたら、チームにいろいろなプラス効果も出てくるんじゃないかな。

 もう1つの緊急時のお守りが、増田大輝だ。二軍キャンプだが、この男に関しては、首脳陣も力の把握ができている。別に二軍だろうが、特に問題はない。
 彼への期待は走り。8、9回、どうしても1点を取りにいきたいときのジョーカーになる。
 加えるなら、今季もまた、大差の試合での登板はあると思う。

 一度、増田、石川バッテリーを公式戦で見てみたいな。独走で優勝を決めた後なら皆さんも怒らんでしょ。

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