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巨人打線は“梶谷+20年仕様”に?「カジ・サカ・マル・オカ」の並びはどうなる?

 

五番・丸が得点源


今季、巨人の一員となった梶谷。昨季はDeNAで打率.323、19本塁打、53打点をマーク


 3月3日、待望の瞬間が訪れた。2月28日のキャンプを打ち上げ、東京ドームに舞台を移して行われたヤクルトとのオープン戦初戦で、一番・梶谷隆幸、二番・坂本勇人、三番・丸佳浩、四番・岡本和真の上位打線が初めて顔をそろえる。キャンプ中の2月にも7試合の練習試合が組まれており、5試合目に当たる25日の中日戦(那覇)から主力組がそろって試合に出場したが、この日の朝、それまで四番で全試合に出続けていた岡本が背中の張りを訴え、出場予定だった試合をキャンセル。大事を取って帰京しており、今季の目玉の1つ「カジ・サカ・マル・オカ」は実現していなかった。

 3日は1週間ぶりに実戦復帰の岡本が本来のデキとはほど遠く、丸がマルチ安打を放ったのみで、試合も1対6で敗れる。しかし、翌日の同カードでは、3回に梶谷の出塁をきっかけに、丸が四球でつないで、岡本が先制タイムリー。4回には梶谷、坂本の連打でチャンスをつくるなど、21年度版の重厚打線が可能性の片りんをのぞかせた。

 ただ、オフから「カジ・サカ・マル・オカ」を理想としていた原辰徳監督は、さらなるベストな組み合わせを模索し始めている。6日の日本ハムとのオープン戦(札幌ドーム)から「カジ・サカ」を早くも解体。二番に松原聖弥を入れ、三番以降を坂本、岡本とし、五番に丸を組み込んだ。その狙いはこうだ。「二番で、いろんな人を見てみようかなと。岡本の後ろに丸がいるというのは非常に大きいと考えています」。本来、五番には新外国人のJ・スモーク、六番にE・テームズと並べる予定も、コロナ禍で来日時期は未定。早期に来日が叶っても、約2週間の隔離措置があり、開幕は絶望で、序盤戦も戦力とは考えづらい。

 そのための措置でもあるが、松原や7日の同カードで二番起用された若林晃弘吉川尚輝らを二番で固定できれば、丸を五番に回すことが可能。昨季もセ最多得点の原動力となった「サカ・オカ・マル」の強力クリーンアップが再び猛威を振るうこととなる。実際、6日は10安打7得点。7日は8安打4得点。坂本と岡本に当たりが出ていないのは気になるところだが、打線のつながりは良く。一番・梶谷と20年度仕様のクリーンアップを離した形で開幕を迎えることとなりそうだ。

 ポイントは二番に誰が座るかだが、6日に2安打1四球で3度出塁の松原が一歩リード。新助っ人不在の穴を埋めることができるか、注目だ。

写真=BBM
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