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パ・リーグ6球団 優勝へ…絶対にその力が必要な“野手”のキーマンは誰?

 

福岡ソフトバンクホークス



 この男、やはり打線に欠かせない! 2018年はシーズン終盤、19年はシーズン序盤にケガで離脱した柳田悠岐。チームもリーグ優勝を逃した。過去2年の悔しさを晴らすべく挑んだ20年は、大きなケガなくシーズンを完走。チームを3年ぶりのV奪還に導いただけでなく、リーグトップの146安打を放った。だからこそ、今季も1年を通じた働きが求められている。両アキレス腱のコンディション不良でキャンプはリハビリ組も、3月16日、ようやく一軍に戻ってきた。フルスイングからの豪快な一発をファンも望んでいるし、柳田本人もホームランへは特別な思いがある。目指すは自己最多の40ホーマー。規格外な一発とともに聞かれる“ギータ節”にも注目だ。

千葉ロッテマリーンズ



 安田尚憲が昨季の経験を生かせるか。四番抜てきで初の一軍完走となった昨季だが、打率.221、6本塁打と物足りぬ成績に。本人も悔しさをにじませ「実力不足を痛感した」とキャンプからバットを振り込み、長打力アップを期して20本塁打の目標を掲げている。オープン戦では結果が出ず、四番には1つ年下の山口航輝が座るも、まだシーズンは始まってはいない。レアードマーティンの長距離砲は両助っ人だけでなく“和製大砲”の奮起は不可欠で、若き主砲が打線の軸となれば、打線も機能するのは間違いない。打球飛距離は群を抜くなど秘めるポテンシャルは確かなだけに、長打力向上を果たして打線を活気づけたい。

埼玉西武ライオンズ



 V奪回を果たすためには森友哉の復活は欠かせない。2019年、捕手としては史上4人目の首位打者を獲得し、MVPにも輝いて連覇に貢献した。しかし、昨季は暗転。打率.251と不振にあえぎ、それが守備にも悪影響を与えた。もちろん、このままでは終わらない。「見返してやりたい」とオフから精力的に練習に励んだが、その結果が数字に表れている。3月15日現在、オープン戦では22打数9安打、打率.409をマーク。抜群のコンタクト能力が戻ってきて、首位打者を奪い返す予感を漂わせている。打順は三番が濃厚で、四番・山川穂高とともに森がどれだけ走者をかえす打撃ができるかがチーム浮上のカギを握るだろう。

東北楽天ゴールデンイーグルス



 新一番・辰己涼介に続く形で二番に座るのか。あるいは九番から辰己につなぐ形になるのか。いずれにせよ、プロ2年目の小深田大翔は、打線の中で重要な役割を担うことになりそうだ。3月11日のロッテとのオープン戦(静岡)では5対5と同点の8回一死一、三塁から右翼への勝ち越しとなる2点適時三塁打を放ち、存在感を示した。それでもオープン戦の打率は15日現在で.143と本調子とは言えない。俊足、そして堅守にも定評のある背番号0。昨季のような大暴れを見せるためにも、打撃の調子を上げていきたいところだ。

北海道日本ハムファイターズ



 昨季は打撃10傑に4選手が入り、チーム打率はリーグ2位。主砲・中田翔が打点王、一、三番の西川遥輝近藤健介は出塁率、得点圏打率ともに申し分のない成績だった。にもかかわらず、得点力が低迷した原因はリーグワーストの本塁打数。1位のソフトバンクとは37本差の89本だった。課題の長打力不足解消へ、キーマンは若き大砲・野村佑希だ。オープン戦では三番に起用されアーチを連発、本塁打量産へ期待がかかる。昨季はケガで21試合出場で3本塁打にとどまったが、シーズンフル出場すれば20本塁打も射程圏内だ。下位打線のつながりが優勝へのカギでもあるため、野村が七番あたりに座れれば相手投手には息の抜けない強力打線を形成できるが……。

オリックス・バファローズ



 昨季の首位打者・吉田正尚という確かな軸がいるだけに、その前に走者を置けるかが大きなポイント。近年の得点力不足の一因は、一、二番が定まらないこともある。その中でチャンスメーカーとして期待が大きいのが佐野皓大だ。50メートル5秒7の俊足が売りの24歳は武器を生かすため、昨季途中から両打ちに再転向。右打席は鋭い打球を飛ばすも、課題の左打席での打力向上を期してバットを振り込んだ。成果は表れ、3月13日の巨人とのオープン戦(京セラドーム)の初回に、右翼5階席へ豪快弾な初回先頭打者弾。求められるのは長打ではないとはいえ、打力アップは好材料。出塁すれば、“足攻”も可能とあって、吉田正へのマークも軽減できるはず。チャンスメーカーの機能が得点力アップを呼ぶ。

写真=BBM
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