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メットライフドームエリア改修工事トピックス

増田ばりの好救援? “存在感のない”新防球ネットで安全性向上/メットライフドームエリア改修工事トピックスVol.24

 

メットライフドーム新設された防球ネット(球団提供)


 増田達至が僅差のリードを守るレオ不動の守護神なら、3月16日のオープン戦から稼働したメットライフドームのバックネット裏席や内野席を覆う高さ20メートルの防球ネットは、ライナー性のファウルボールからファンを守る“目立たぬ”守護神と言っていいかもしれない。

 16日に行われた広島とのオープン戦。打者がライナー性のファウルを打っても、観客がボールを避けるような動きが見られなかったのが新鮮だった。それは新たにドームの天井から吊り下げられた20メートルのネットがスタンド席を守っているから。西武では、メットライフドームエリアの改修計画の一環として、打球がどのような放物線を描いてスタンドインするかを解析。打球速度、重力、空気抵抗を加味した特定の計算式からはじき出した、想定されるライナー性の危険な打球から身を守れる20メートルの防球ネットを整備したのだ。

 観客席からフィールドを見ても、昨年までとはほとんど変わらない光景が広がる。ネットの網目を気にすることなく、そこでは推しの選手が躍動する姿を鮮明に見ることができる。防球ネットはパッと見ても目立たないが、シミュレーションでは従来と比較して、ライナー性の打球の96パーセントを防ぐことができるとされている。

 過去には海外の球場で痛烈なファウルボールが観客に直撃するという痛ましい事故も発生した。新たな防球ネットの整備によって打球事故の恐れを低減し、子どもから年配の方、メットライフドーム自慢のグルメやアルコールを片手にグループ席で家族や友人と会話を楽しみながら見ている方など、あらゆる人たちが安全に観戦することができ、選手たちも全力でプレーすることができる。

 存在感こそないが、昨日のオープン戦でいきなり増田に負けず劣らずの“好救援”を見せた新防球ネット。新ボールパークにもうひとつ“安心感”が加わった一日でもあった。

◎広報部員コメント
「社会人になってから“内野観戦”派になりましたが、どこかでボールを怖がっている自分がいました。この改修工事により、小さなお子さま、年配の方、あまり野球観戦に来たことがない女性も楽しめるパーティー席やテーブル席を増やしましたので、新しい防球ネットによってより安心感の増したメットライフドームで、存分にその魅力を楽しんでいただけると思います」

西武ライオンズ広報部
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