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菊池涼介、荒木雅博、辻発彦…あなたが選ぶ「二塁の名手」は誰?

 

 内野守備で「最も技術が必要」とされているポジションが二塁だ。サインプレーや中継プレーに絡む機会が多く、打球に対しての瞬時の対応など身体能力の高さだけでなく、判断力が求められる。プロ野球の歴史を紐解くと、二塁で名手と呼ばれた選手たちの中で特に評価が高いのが菊池涼介荒木雅博辻発彦だ。もちろん、この3人に負けず劣らずの二塁守備のスペシャリストもいる。あなたは「二塁の名手」で誰を思い浮かべるだろうか。

広島・菊池涼介


「二塁守備の常識を変えた」と形容されるのが広島・菊池涼介だ。二塁手としていずれも日本プロ野球史上最高記録のシーズン補殺535、シーズン守備率10割、8年連続ゴールデン・グラブ賞を獲得している。菊池のすごさは広い守備範囲だ。ほかの選手が届かない打球に追いつき、どんな体勢からも強肩を生かした送球でアウトにする。17年のWBC2次ラウンド・オランダ戦では7回に二遊間への鋭い打球を逆シングルでダイビングキャッチし、遊撃・坂本勇人にバックハンドのグラブトス。一塁走者を封殺し、「MLB.TV」の実況が「God Hand! in Second(日本の二塁には神の手がいる!)」と絶叫した。昨年は二塁手として史上初のシーズン守備率10割を達成。連続守備機会無失策も503まで伸ばした。

中日・荒木雅博


 中日・荒木雅博は当時の落合博満監督が絶賛した守備力で黄金時代を支えた。熊本工では大型遊撃手で、ドラフトでは1位指名で福留孝介原俊介(元巨人)のクジを外して「外れ外れ1位」で入団した。プロ入り後に二塁にコンバートされると、俊足を生かしたアクロバティックなプレーと球際の強さで幾度もチームを救った。04年から09年まで6年連続でゴールデン・グラブ賞を獲得。遊撃・井端弘和とコンビを組み、鉄壁の守備で「アライバ」と呼ばれた。「球界最強の二遊間」の呼び声が高く、二遊間によるアウト数で、05年にNPB1位の1590(刺殺614、補殺976)、09年にNPB3位の1503(刺殺576、補殺927)をマークした。

西武・辻発彦


 広島・菊池とともに歴代最多となる8度のゴールデン・グラブ賞を受賞したのが、現西武監督の辻発彦だ。辻の武器は抜群の安定感だった。浅いポジションで投手の打ち取った打球を簡単にさばく。上記の菊池、荒木に比べると肩が強いわけではなかったが。打者の傾向、配球から分析したポジショニングに定評があり、安打性の打球を好捕していた。辻が西武に在籍していた84〜95年の12年間で9度のリーグ優勝、6度の日本一に大きく貢献。鉄壁のディフェンスを支えた象徴的な選手で、名将として知られた野村克也が平成以降の日本プロ野球におけるベストナインを問われた時、二塁に辻の名前を挙げた。

写真=BBM
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