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パ・リーグ6球団 開幕カードから探る2021シーズンの戦い方は?

 

福岡ソフトバンクホークス



【開幕カード結果】
ロッテ
第1戦 ○8対2
第2戦 ○3x対2
第3戦 ○6x対5

 昨季の日替わり打線から一転、開幕からベストメンバーで臨める今季はロッテとの開幕3連戦(PayPayドーム)、主砲・柳田悠岐−Y.グラシアル中村晃のクリーンアップを中心に打順を固定して戦った。開幕戦は持ち前の爆発力が光り、球団41年ぶりの開幕戦4本塁打で8対2と快勝。2戦目は3対2でサヨナラ勝ちも、2ケタ安打をマーク。3戦目は逆転に次ぐ逆転の末6対5で、またもサヨナラ勝ちを収めた。打順を固定したことで個々の役割がより明確に。中村晃、松田宣浩の今季初安打が待たれるものの、彼ら次第でどこからでも得点が奪える打線が出来上がる。チーム打率リーグ3位の.249、チーム得点同2位の531だった昨季から攻撃力アップが期待できそうだ。

千葉ロッテマリーンズ


ロッテ・二木康太


【開幕カード結果】
対ソフトバンク
第1戦 ●2対8
第2戦 ●2対3x
第3戦 ●5対6x

 昨季、12球団ワーストのチーム打率.235と、“打ち合い”になれば勝算は低くなる。ソフトバンクとの開幕戦(PayPayドーム)も先発・二木康太が3被弾に沈むなど、空中戦は避けなければならない。目指す戦いは、言うまでもなく“ロースコア”に持ち込むこと。ハーマン益田直也が開幕2、3戦目に失点するなど、救援陣に不安が残るものの、勝機をつかむには今季のキャッチャフレーズ『この1点を、つかみ取る。』の展開に持ち込みたい。長打力あるレアード井上晴哉が二軍スタートとなっただけに、より僅差で試合を進めていきたいところだ。

埼玉西武ライオンズ



【開幕カード結果】
オリックス
第1戦 ○4対3
第2戦 ●2対3
第3戦 ○5対1

 メットライフで行われたオリックスとの開幕カードで最も理想的な試合展開だったのは開幕3戦目だっただろう。初回、山岡泰輔から森友哉の2ランで先制すると先発の平井克典は再三走者を背負いながらも相手に得点を許さない。6回裏には中村剛也の2点適時打で待望の追加点を挙げると、7回からはギャレット平良海馬増田達至のリレーで5対1の勝利を飾った。打線が先制点を奪い、不安のある先発陣が粘りの投球を見せれば試合終盤を強力リリーフ陣に託すことができる。先発陣がいかに試合を壊さないピッチングを続けることができるかが、V奪回への大きなポイントとなる。

東北楽天ゴールデンイーグルス



【開幕カード結果】
日本ハム
第1戦 ○8対2
第2戦 ●4対9
第3戦 ○5対0

「今の野球は強力な救援陣を構築していくことが大事」と戦前に語っていた石井一久監督。だが、開幕カードではその最重要ポイントに不安が見え隠れしたのも事実だった。3月26日、日本ハムとの開幕戦(楽天生命パーク)では8対0と大量リードの8回に二番手・宋家豪が2四球を与えるなどして2失点。27日は二番手以降の救援5投手が計7四球で5失点と精彩を欠いた。特にセットアッパーとして期待されるブセニッツが調整登板とはいえ3失点とは頭が痛い。打線は好調と言えるが、接戦を勝ち抜くためには救援陣の充実が不可欠となる。

北海道日本ハムファイターズ


日本ハム・野村佑希


【開幕カード結果】
第1戦 ●2対8
第2戦 ○9対4
第3戦 ●0対5

 開幕カードの楽天戦(楽天生命パーク)は1勝2敗で負け越し。先発全員15安打で快勝した2戦目は、今季の必勝パターンが見えた。先発が5回まで試合をつくり、リリーフ陣を早めに注ぎ込む小刻みな継投で最後は新守護神・杉浦稔大が締める。打線は西川遥輝の6出塁、近藤健介の3安打4打点と主力が機能し、期待のホープ・野村佑希が下位から決勝打と、理想的な展開で初勝利を飾った。一方で、0対5と完封負けを喫した3戦目は昨年までの課題を払拭できず。先発が踏ん張りながらも遊撃・中島卓也の失策から失点、4回無死、5回一死から2度の満塁の好機は無得点に終わった。両極端な戦いぶりを見せた開幕カード。今後どちらに転ぶかでシーズンの行方は大きく変わる。

オリックス・バファローズ


オリックス・ジョーンズ


【開幕カード結果】
対西武
第1戦 ●3対4
第2戦 ○3対2
第3戦 ●1対5

 先行逃げ切りで目指す。西武との開幕3連戦(メットライフ)は、いずれも先制点を献上。2戦目こそ伏見寅威の適時打で同点に追いつくも、開幕戦と3戦目は初回に失点して、反撃は終盤と劣勢を跳ね返せず負け越しスタート。逆転した2戦目も、勝ち越し点は相手バッテリーミスと、打線が決定機をモノにしたとは言い難い。先発は山本由伸宮城大弥、山岡泰輔と試合をつくったものの、打線の援護なくして勝利はつかめない。今季は9回打ち切りのルールもあるだけに、吉田正尚、モヤ、ジョーンズら打線の中軸が奮起し、いかに試合序盤に得点を奪えるか。若手救援陣に能見篤史平野佳寿のベテランも加わっただけに、先行逃げ切りの展開を増やせるかが大きなカギとなる。

写真=BBM
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