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田中将、菅野、千賀と先発は豊富も…「侍ジャパンの守護神」は誰が適任?

 

左上から時計回りにオリックス・山本、巨人・中川、楽天・松井、DeNA・三嶋


 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で延期されていた東京五輪で野球はシーズン中の7月28日に開幕し、8月7日に決勝戦が予定されている。本大会には6チームが出場する予定で、開催国の日本のほか、韓国、メキシコ、イスラエルの4チームが出場権を獲得している。

 日本にとって大きなプラスアルファになるのが、8年ぶりに日本球界復帰した楽天・田中将大だ。もちろん、まだメンバー入りが決まっているわけではないが、ヤンキースで6年連続2ケタ勝利をマークするなど、外国人打者を抑える術を熟知している。2008年の北京五輪、09、13年のWBCに出場して国際経験も豊富なことから、先発の軸として期待される。

 先発は田中のほかにも巨人・菅野智之ソフトバンク千賀滉大中日大野雄大、楽天・岸孝之涌井秀章、オリックス・山岡泰輔と層が厚い。一方で、不安視されるのが抑えだ。19年に開催された「プレミア12」ではDeNA・山崎康晃が務めたが昨季は不調でファーム降格を経験。東京五輪で代表入りするかは不透明な状況だ。

 抑えはチームの命運を握るポジションとなる。以下の選手たちが有力候補だが、稲葉監督の決断が注目される。
通算成績は2020年終了時

オリックス・山本


山本由伸(オリックス)
通算成績97試合登板、21勝13敗1セーブ32ホールド、防御率2.42

 守護神の最有力と見られるのが山本だ。19年に防御率1.95で最優秀防御率、昨年は149奪三振で最多奪三振のタイトルを獲得するなど、オリックスのエースとして先発で稼働しているが、18年には救援で54試合登板し、4勝2敗1セーブ32ホールドをマーク。一昨年のプレミア12でもセットアッパーを務めている。救援での経験値に不安がなく、すべての球種が超一級品で三振奪取率が高いことから、抜擢される可能性は十分にあるだろう。

巨人・中川


中川皓太(巨人)
通算成績154試合登板、7勝4敗23セーブ35ホールド、防御率3.10

 救援の左腕で安定感は球界屈指だ。昨年は37試合登板で2勝1敗6セーブ15ホールド、防御率1.00。サイド気味のスリークォータから直球、スライダー、ツーシームを制球よく投げ分けるため、初対戦の打者が攻略するのは至難の業だ。今季は巨人でも守護神を務める。自身初の日本代表入りした「プレミア12」で3試合に登板して無失点と結果を残していることから、有力候補になるだろう。

DeNA・三嶋


三嶋一輝(DeNA)
通算成績261試合登板、28勝25敗18セーブ44ホールド、防御率4.45

 セットアッパーで稼働していたが、昨年は不調だった山崎康と入れ替わる形で守護神に。7月下旬以降は33試合登板で、3勝0敗18セーブ、防御率1.59(失点6)と抜群の安定感を披露。制球難が課題だったがシーズンを通じ、47回2/3で13四球(3敬遠)と見事に改善した。150キロを超える直球は回転数が日本トップクラスで球速以上のキレがある。稲葉篤紀監督も実力を高く評価しており、今年の成績次第では十分にチャンスがある。

楽天・松井


松井裕樹(楽天) 
通算成績346試合登板、22勝38敗141セーブ61ホールド、防御率2.69

 プロ2年目の15年に守護神に抜擢され、防御率0.87で33セーブを挙げるなど、同年から3年連続30セーブをマーク。18年に史上最年少で100セーブ達成と守護神としての実績は申し分ない。先発に転向した昨季は4勝止まりと思い描いた活躍はできなかったが、今年から楽天で再び抑えに配置転換された。150キロを超える直球にチェンジアップ、曲がりの大きい軌道とカット気味に変化する2種類のスライダーで三振奪取率が高い。

写真=BBM
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