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セ・リーグ6球団 最もチームに貢献している若手選手は誰?

 

読売ジャイアンツ



 開幕前は先発ローテーション争いで最後の1枠を畠世周や新人の平内龍太と争い、“追試”の末に6番手の座を手にした高橋優貴が飛躍の予感を漂わせている。2019年のドライチ左腕は、新人年に開幕先発ローテ入りし、18試合に登板。5勝を挙げ、20年の飛躍を期待された。ところが昨季は故障などもあり、一軍復帰はシーズン終盤で1勝にとどまる。今季に向けて並々ならぬ決意を持って迎えた3年目のシーズンは、開幕2カード目の第3戦(4月1日の中日戦。バンテリン)に先発。7回114球4安打1失点(自責点はゼロ)と好投し、チームに4試合ぶりの勝利をもたらした。「7回を投げ切ったのが大きい。非常に良いスタート」と原辰徳監督も高く評価した左腕は8日の阪神戦(甲子園)でも7回0/3を2安打無失点で2勝目。果たして、どこまで勝ち星を伸ばせるだろうか。

阪神タイガース


阪神・伊藤将司


 ドラフト1位の黄金ルーキー・佐藤輝明に隠れているが、開幕で先発ローテーション5番手の座をつかみ取ったのがドラフト2位の伊藤将司だ。4月7日の巨人戦(甲子園)で7回6安打1失点の好投で、プロ初勝利を挙げた。プロデビューとなった3月31日の広島戦(マツダ広島)は5回8安打2失点と試合をつくった。5種類の変化球を駆使し、同じ腕の振りからストライクゾーンの四隅を丹念についていき、大きく乱れることもない。このまま先発ローテに定着していくのは間違いない。

中日ドラゴンズ


中日・根尾昂


 プロ3年目にして初の開幕一軍切符をつかみ取っただけでなく、八番・左翼で開幕スタメンに名を連ねた。その第1打席で初安打をマークし、7試合連続スタメンにつなげた。レギュラー陣は昨年のメンバーと変わらないから、根尾の存在は新戦力として大きい。慣れない左翼の守備でも好守を連発している。ただ、なかなか快音が響かず、8試合目にしてついにスタメンから外された。22打数3安打、打率.136では無理もないが、これも試練だろう。「悔しさしかなかったです」と根尾。それでも与田剛監督は「我慢して使っていきたい。そう思わせる選手」と賛辞を惜しまない。誰もが認める逸材。その期待に応えるためには、やはり打って打って打ちまくるしかない。

横浜DeNAベイスターズ



 開幕から続く勢いは、まったく衰える気配がない。全試合で「三番」でスタメン出場。4月7日の中日戦(バンテリン)では、5打数3安打と早くも今季4度目の猛打賞をマーク。翌日の同カードでは6回、一時逆転となる3号2ランを放った。同日現在、打率.431、13打点でリーグトップに立つ。6日には球団通算8000号のメモリアルアーチを放つなど、乗りに乗っている22歳。武器は「甘いボールを一振りでとらえること」と言うように、ボールをとらえる感覚に優れ、選球眼も抜群。何より得点圏打率.467の勝負強さで、新人ながらベイスターズ打線の中軸を担う。ソトオースティンの外国人が合流しても、打線から外すのは難しいだろう。

広島東洋カープ


広島・栗林良吏


 広島では、ルーキーながら開幕からクローザーを務めるドラフト1位の24歳、栗林良吏だ。開幕2戦目の3月27日の中日戦(マツダ広島)で、プロ初登板でセーブを挙げると、4月7日まで5試合に登板し、リーグ2位タイの3セーブ。5イニングを投げ、7奪三振、打たれたヒットは1本だけで無失点という安定感だ。150キロ前後のストレートを中心に押し、追い込めばカットボールやフォークなど、低めの変化球を繰り出して空振りを取るピッチングは、クローザーにピッタリ。「緊張感にはだいぶ慣れてきたので、ここからはどんな展開であっても、チームが勝てるようにゼロで抑えていきたい」と頼もしい。どこまで無失点を続けていけるか。

東京ヤクルトスワローズ



 26歳で、若手と呼べないかもしれないが、今野龍太が中継ぎで奮闘中だ。イニング途中の難しい場面や、回またぎのロングリリーフなどをこなしている。11対11の引き分けに持ち込んだ4月1日のDeNA戦(横浜)では2/3回を2失点だったが、奪三振率11.81と素晴らしい投球を続けている。新型コロナウイルスの影響で青木宣親ら野手陣の離脱者が多い中でも善戦を続けられるのは先発、中継ぎの頑張りが大きい。ブルペン陣の“便利屋”として働く今野も、チームに欠かせない男の一人だ。

写真=BBM
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