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工藤ソフトバンクと黄金時代の西武…あなたが選ぶ「パ・リーグ最強」はどっち?

 

ソフトバンク工藤公康監督(左)、86年から94年まで西武を率いた森祗晶監督


 直近10年で5度のリーグ優勝と6度の日本一を達成。2017年以降4年連続日本一のソフトバンクは今年もパ・リーグ優勝争いの大本命だ。一方、80年代後半から90年代前半に黄金時代を築いたのが西武だった。85年からの10年間でリーグ優勝9度、日本一6度。圧倒的な強さだった。時代は違うが両球団の強さは記録にも記憶にも残る。あなたが選ぶ「パ・リーグ最強」のチームはどちらだろうか。

西武超えの日本シリーズ4連覇


昨季、日本シリーズで巨人を下して4年連続で日本一に輝いたソフトバンク


 ソフトバンクの強みは投打ともに層が厚いことだ。主力が戦線離脱しても次々に良い選手が台頭してくる。昨季は栗原陵矢がブレーク。日本シリーズMVPに輝く活躍を見せた。救援陣も泉圭輔板東湧梧杉山一樹と快速球が武器の投手たちが台頭し、8回はモイネロ、9回は森唯斗と勝利の方程式を結成した。

 先発陣も12球団屈指の陣容だ。千賀滉大石川柊太東浜巨和田毅笠谷俊介武田翔太大竹耕太郎と2ケタ勝利を挙げる力を持つ投手たちがそろう。昨年は10月に12連勝で一気に突き抜けたが、11試合で先発が勝利投手と底力を見せた。打線も周東佑京が足でかき回し、柳田悠岐グラシアルデスパイネ中村晃、栗原とポイントゲッターで点を取る。下位に松田宣浩甲斐拓也とパンチ力がある選手が控えているため、相手投手は息が抜けない。

 工藤公康監督の采配も見逃せない。主力打者の調子が上向かない中、120試合制の昨季は115通りの「猫の目打線」で白星を重ねた。昨年の日本シリーズでは巨人相手に史上初の2年連続4連勝。攻撃陣が計26得点を奪い、投手陣は計4失点に抑え込む圧勝だった。4年連続の日本一はパ・リーグ史上初の快挙。黄金時代の西武も成しえなかった偉業だ。

 今年の開幕前に週刊ベースボールの順位予想で、野球解説者12人のうち10人がソフトバンクを優勝と予想した。日本ハムで監督を務めた経験がある大島康徳氏は「ソフトバンクは選手の自覚が違うんだと思いますね。選手の力が拮抗しているので、皆、出たときに絶対にチャンスをつかみたい。もちろんほかのチームの選手も同じ気持ちはあるはずですけど、打席一つ、守り一つでも、伝わってくる気迫が違う感じがします」と分析する。

10年間でリーグ優勝9度


92年、日本シリーズでヤクルトを下して、3年連続日本一に輝いた西武


 一方、今から20年以上前の85〜94年にリーグ優勝9度、日本一6度と常勝軍団を築いた西武も強かった。野手は伊東勤清原和博辻発彦石毛宏典田辺徳雄秋山幸二デストラーデ平野謙と豪華絢爛。ド派手なアーチを放つ秋山、清原の「AK砲」が取り上げられることが多かったが、小技と機動力も絡めた緻密な野球で、内外野とも守備が堅かった。投手陣も、先発が東尾修、工藤公康、渡辺久信郭泰源石井丈裕渡辺智男新谷博ら完投能力の高い好投手たちに加えて、救援陣も鹿取義隆潮崎哲也が抜群の安定感を誇った。

 当時の主力メンバーで現在西武の監督を務める辻発彦は週刊ベースボールのインタビューで、「森(祇晶)監督はチーム状態が悪いときでも冷静で、絶対に『相手とウチを比べてごらん』と。『清原、辻、石毛、秋山、伊東……誰一人として向こうに負けていないだろ。だから、自分を信じて全力で最善を尽くせば大丈夫』というような言い方をしていましたね」と語った上で、強さの秘訣をこう振り返っている。

「3連戦で3連敗することは、まずなかったですからね。誰かで勝てる。だから、攻撃もいかに1点を取るか、という戦い方になるわけです。『森野球はバントばかりでつまらない』と揶揄されることもありましたけど、先取点を奪えば相手は強力な西武投手陣から2点を取らないと勝てない。それは難易度の高いことでしたから。だから、1点ずつコツコツと積み重ねていく野球になる。攻撃陣もクリーンアップが強力で、足を使える選手がそろっている。試合の流れを読める選手ばかりでしたし、やっぱり強かったですよ」。

 当時の西武とソフトバンクに共通しているのは、野球の流れを読める選手たちが多いことだろう。能力の高い選手をそろえただけでは勝てない。ソフトバンクの黄金時代はいつまで続くか。

写真=BBM

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週刊ベースボール編集部

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