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田中将大が24日西武戦で今季2度目の先発マウンド。前回登板を振り返ると……

 

痛恨の2被弾で黒星


8年ぶりに古巣復帰。多くの注目を集める中、東京ドームのマウンドに上がった


 楽天田中将大の不敗神話は、ついに終わりを迎えた。球団初の日本一を遂げた2013年11月3日の日本シリーズ第7戦(対巨人)以来、実に272日ぶりとなる国内公式戦。4月17日、日本ハムの主催試合で、東京ドームには9985人のファンが集まり、マウンドに向かう際は大きな拍手が送られた。しかし、その期待に応えることはできなかった。

 開幕直前、アクシデントに見舞われた。3月25日の練習中に右足を負傷し、右ヒラメ筋損傷で試合復帰まで3週を要すると診断された。これにより27日の日本ハム戦(楽天生命パーク)で予定されていた国内復帰登板は見送りに。「登板を楽しみにしていた皆さまには大変申し訳なく思っている」と、球団を通してコメントを発表した。その後は一軍に帯同しながら回復に努め、4月3日、10日には実戦を想定してブルペンで100球近くを投じた。石井一久GM兼任監督は二軍戦での調整登板を「ないと思う」と否定。ぶっつけ本番で臨むプランを明かしていた。

 迎えた登板当日、いきなり試練が訪れる。初回二死から近藤健介に四球を与えると、続く中田翔に154キロの真っすぐを左中間席に運ばれた。中田は「気持ちで打ったので、あまりはっきり覚えていない」。開幕67打席目にして今季初本塁打を放った日本ハムの主砲は、ベンチに腰掛けると小さくほえた。

 続く2回には石井一成にソロ本塁打を許す。「試合を通して全然コントロールできていなかった」と本人が振り返るように、真っすぐの精度を欠いた。3回以降は変化球主体に切り替え、許したのは1安打のみ。それでも序盤の失点が響き、5回75球、4安打3失点。リードを許したままマウンドを降り、チームはそのまま敗れた。レギュラーシーズンの連勝は「28」でストップ。自身3163日ぶりの黒星となったが、本人は「ものすごく間も空いていたので、特にピンと来ないのが正直なところ」と心境を明かしている。

「重要なのはこれから」


 指揮官は右腕の投球をどう見たのか。「特別悪いと思わなかったが、若干ボールが高かった。その辺は次回までに調整してくれると思う。ボールはそんなに悪い感じではなかった」。5回75球で降板させたのは「だいたい80球くらいでというところを考えていたので、予定どおりの感じだった」と振り返った。アクシデントはあったものの、ひとまずシーズン初登板はクリアした。「とりあえず、足は問題ないということで登板したので、そこからは中6日のペースの中でしっかりと球数を増やし、シーズンにしっかり入ってもらえれば」と今後の投球に期待した。

 黒星スタートとはいえ、8年ぶりとなる日本でのシーズンが本格的にスタート。本日24日、本拠地・楽天生命パークでの西武戦が今季2度目の先発となる。「自分にとって重要なのは、これから今日(17日)の登板を踏まえてどう調整していくか。準備が大事だと思うので、いい状態で本拠地のマウンドに上がれるようにしたい」と長いシーズンを見据えていた田中将だが、果たして勝利を飾ることができるか。

写真=BBM
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