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ウワサされる西鉄解散と1リーグ制問題を考える/週べ回顧1972年編

 

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ヤクルトはなぜ1リーグを希望したのか


西鉄の稲尾和久監督


 今回は『1972年10月23日号』。定価は100円。

 1リーグ制問題について総括のような記事があった。少しだぶるが紹介していく。

 9月中旬、ロッテ・中村長芳オーナー、ヤクルト・松園尚巳オーナーにより表面化した8球団1リーグ制への動きの根本は、やはりパ球団の経営難がある。
 一言でいえば、8球団1リーグで、お客さんがたくさん入り、テレビ中継がある巨人相手の試合をしたい、ということである。
 10球団で1リーグの場合、大幅に巨人戦が減り、セ球団の賛同が得られない可能性が高いが、8球団で試合数を140試合程度に増やせば、そう変わらないという考えだ。
 セでは、大洋が「今季2000万円の赤字」と発表したが、この年はボイヤー、シピンを獲得するなど補強に動き、十分、宣伝費の範囲内と言えるだろう。ほかはほぼ黒字と思われたが、逆にパでは東映が2億円の赤字と言われていた。

 恩恵を受けているはずのセのヤクルトが1リーグ制に熱心なのは、九州がヤクルトの発祥の地であり、松園オーナー自身も愛着があることが大きい。何とか九州で公式戦をしたい、という思いがあったようだ。

 ただ、どうやって8球団にするのか。
 ペプシコーラへの身売りが伝えられる西鉄、赤字2億円の東映は相手さえいれば合併も身売りも辞せずと言われていた。
 中村オーナー案では、ヤクルトと東映が合併、大洋とロッテが合併、近鉄と南海が合併、西鉄は発展的解消というものだった。

 これが崩れた理由は、大洋の中部オーナーがロッテとの合併を断ったからだという。中部オーナーはロッテの戦力を手にし、打倒巨人というプランに前向きだったと言われるが、オーナーは交互に選ぶ、チーム名をロッテ大洋にする、など中村オーナーに言われ、それではどうか、となったらしい。
 一方で重光オーナーも電通に球団の宣伝効果を調査させ、その効果の高さを聞いて「合併はとんでもない」となったらしい。

 ヤクルトと東映の合併は順調に進んでいたが、ほかがうまく進まなかったことで、10球団なら2リーグのほうがいいと立ち消えになったようだ。

 ただ、西鉄、東映の経営改善が見えたわけではなく、特に西鉄身売りの可能性はかなり高いと言われていた。

 では、またあした。

<次回に続く>

写真=BBM

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