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山川穂高、村上宗隆、中村晃…東京五輪の一塁は誰が守る?

 

(左から)西武・山川、ヤクルト・村上、ソフトバンク・中村


 東京五輪で一塁を守る選手は誰だろうか。19年に開催されたプレミア12では二塁が本職の楽天浅村栄斗山田哲人が一塁の守備につき、本職が一塁の選手は侍ジャパンのメンバーに選出されなかった。ただ、決して人材難ではない。2年連続本塁打王の実績がある西武・山川穂高、球界を代表する強打者に成長したヤクルト・村上宗隆、選球眼とミート能力に定評があるソフトバンク・中村晃、昨季自身3度目の打点王に輝いた日本ハム中田翔…。東京五輪に選ばれれば、大活躍する可能性を秘めた選手たちばかりだ。
※通算成績は2020年終了時点

球界屈指の長距離砲


西武・山川穂高


・山川穂高(西武)
※通算成績530試合出場、打率.258、153本塁打、414打点

 本塁打を打つ技術は球界屈指だ。2018年は47本塁打、19年は43本塁打で2年連続本塁打王を獲得。昨年は右足首を捻挫して強行出場したが、万全の状態に程遠く打率.205、24本塁打と不本意な数字に終わった。復活を期す今季は3月30日の日本ハム戦(札幌ドーム)で逆方向の右翼席に1号2ランを放ったが、一塁を回った際に左足を痛めて交代。左ハムストリングスの軽い肉離れで戦線離脱した。5月中には実戦復帰すると見られる。体調を万全にすれば本塁打を量産できるだけに、東京五輪に向けてもアピールしたい。

広角に本塁打を放つ大砲


ヤクルト・村上宗隆


・村上宗隆(ヤクルト)
※通算成績269試合出場、打率.263、65本塁打、184打点

 鋭いスイングから広角に本塁打を打てるのが大きな魅力だ。プロ2年目の2019年に全143試合出場で打率.231、36本塁打、96打点をマーク。高卒2年目以内のシーズンで最多本塁打、最多打点と大ブレークすると、昨季は不動の四番として打率.307、28本塁打、86打点。確実性が格段に上がり、リーグ最多の86四球で最高出塁率(.427)のタイトルを獲得した。課題だった一塁の守備も試合を重ねるごとに成長の跡が見られる。侍ジャパンでもクリーンアップを張れる強打者だ。

3度の打点王のスラッガー


日本ハム・中田翔


・中田翔(日本ハム)
※通算成績1422試合出場、打率.252、257本塁打、937打点

 四番が似合う男はチャンスの場面に強い。2014年に100打点、16年に110打点、20年に108打点と3度の打点王を獲得。昨季は楽天の浅村に1本差でタイトルに届かなかったが、自己最多の31本塁打をマークした。13、17年とWBCに2度出場するなど国際経験も豊富だが、今季は開幕から打撃不振で苦しんでいる。4月17日の楽天戦(東京ドーム)で8年ぶりに日本球界復帰した田中将大から1号左越えソロを放つなど1試合2本塁打と気を吐いたが、その後も上昇気流に乗れずスタメン落ちも経験。復調を願うばかりだ。

抜群の対応能力の高さ


ソフトバンク・中村晃


・中村晃(ソフトバンク)
※通算成績1025試合出場、打率.287、46本塁打、359打点

 国際試合では手元で動く球を投げる投手に苦戦する日本人打者が多いが、対応能力が高い中村は稀少価値だろう。2014年に176安打で最多安打を獲得。常勝軍団のソフトバンクで主力選手として長年活躍し、貢献度の高さは額面の数字では測れない。優れた選球眼で際どい球はカットしてファウルにして球数を多投させる。出塁率が高く、相手投手からすれば厄介な打者だ。一塁の守備もハンドリング能力が高い。日本シリーズで18、20年に優秀選手賞、20年にクライマックスシリーズMVPに輝くなど短期決戦に強いのも魅力だ。

写真=BBM
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