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助っ人の首位打者は過去何人いる? 現在パの打率1位はソフトバンクのグラシアルだが……

 

現在、パ・リーグ首位打者のソフトバンクグラシアル


 今季は阪神佐藤輝明DeNA牧秀悟といったルーキーの奮闘が目立つが、助っ人にも好調な選手は多い。特に目覚ましい活躍を見せているのが、ソフトバンクのジュリスベル・グラシアルだ。5月1日終了時点で打率はパ・リーグトップの.330。もともと巧打が特徴の選手だが、今季はとりわけ調子がいい。首位打者のタイトルも期待したいところだが、過去に「首位打者になった助っ人外国人」は何人いるのだろうか?

首位打者になった助っ人は18人いる



 2リーグ制となった1950年以降で、「首位打者になった助っ人」は以下の18人だ。

与那嶺要(1954年、1956年、1957年/巨人)
ラリー・レインズ(1954年/阪急)
ジャック・ブルーム(1962年、1963年/近鉄)
フェリックス・ミヤーン(1979年/大洋)
レロン・リー(1980年/ロッテ)
ブーマー・ウェルズ(1984年、1989年/阪急・オリックス)
ランディ・バース(1985年、1986年/阪神)
ウォーレン・クロマティ(1989年/巨人)
ジム・パチョレック(1990年/大洋)
ジャック・ハウエル(1992年/ヤクルト)
トーマス・オマリー(1993年/阪神)
アロンゾ・パウエル(1994年〜1996年/中日)
ロバート・ローズ(1999年/横浜)
リック・ショート(2008年/楽天)
アレックス・ラミレス(2009年/巨人)
トニ・ブランコ(2013年/DeNA)
マット・マートン(2014年/阪神)
ダヤン・ビシエド(2018年/中日)
※1975年の白仁天は日本人扱いのため除外

 首位打者になった助っ人は18人、タイトル獲得回数はのべ25回となる。NPBで初めて首位打者になった助っ人は巨人の与那嶺要と阪急のラリー・レインズの2人。ともに1954年に首位打者のタイトルを獲得した。

 戦後初の外国人選手である与那嶺はハワイ出身の日系選手。1951年にマイナー・リーグでプレーしていたところを巨人にスカウトされ、入団した。攻守走に優れた選手で、首位打者は3回獲得。当時タイトル表彰はなかったが、最多安打も3度記録している。それまでの日本野球にない考えやプレーを広め、日本プロ野球のレベルアップにも貢献した偉大な選手だ。

 1953年に阪急に加入したレインズも、与那嶺と同じ攻守走に優れた選手だった。1年目からリーグ9位の打率.286をマークし、リーグ最多の61盗塁を記録。翌1954年も勢いは衰えず。打率.337でリーグ首位打者に輝いた。

 1962年、1963年には、近鉄の助っ人・ブルームが2年連続で首位打者を獲得。卓越したバッティング技術の持ち主で、張本勲野村克也など、パ・リーグの強打者がその技術に驚いたほど。また、ブルームは1960年に観客の差別的な野次に激怒してスタンドに突撃。暴行を加えたことでも有名だ。1979年にはヒゲが特徴だったミヤーン、翌1980年にはNPB歴代2位の通算打率を残すリーが首位打者に輝いている。

現役の助っ人首位打者はビシエドのみ


中日・ビシエド


 1980年代はブーマー、バース、クロマティという、歴代助っ人の中でも「最強」と称される選手が首位打者を獲得している。このうち、ブーマーとバースは三冠王にもなっており、特にバースは三冠王を2度獲得した唯一の助っ人。1986年に残した打率.389は、いまだに破られていないNPB記録だ。1989年に首位打者になったクロマティは、規定打席到達時点ですでに4割を記録。その時点で残り試合を休場していれば、バースを超える大記録の達成だった。

 1990年代に入ると、パチョレックやオマリー、ハウエルなどのパワーと高いバッティング技術を兼ね備えた助っ人が活躍。毎年のように外国人首位打者が誕生した。中でも圧巻だったのが中日のパウエルで、1994年から1996年までなんと3年連続で首位打者を獲得。これは助っ人では唯一の記録だ。また、1999年には、マシンガンと呼ばれた当時の横浜打線を支えたローズが首位打者になっている。

 以降は2008年に楽天のリックが獲得するまでしばらく助っ人首位打者は誕生せず。2009年にはヤクルトから巨人に移籍したラミレス、2013年にはブランコが首位打者と打点王の2冠に輝いている。

 2014年は阪神のマートンが首位打者を獲得している。来日1年目の2010年には当時のシーズン安打記録を更新するなど、毎シーズンのように安打を量産したマートン。しかし、意外にも首位打者はこの1回のみだった。2018年には、現在も中日の主砲を務めるビシエドがタイトルを獲得。すっかり貧打がおなじみになってしまった中日だが、ビシエドがいなければさらに悲惨なことになっていただろう。

 現在打率.330でパのトップに立つグラシアルだが、ロッテの中村奨吾や楽天の浅村栄斗など好調の選手も後ろに続いておりまだまだ油断はできない。果たして今年は19人目の助っ人首位打者が誕生するのか。グラシアルのバッティングに注目だ。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM

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