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「変化球投手」から「速球派」へ進化。東大戦で完封勝利、1ステージ上がった慶大・森田晃介の投球

 

ホップするような真っすぐ


慶大・森田晃介は東大1回戦(5月1日)で自身2度目の完封勝利(7対0)。6安打を浴びながらも、12奪三振と要所を締めた


 東京六大学野球春季リーグ戦は政府からの緊急事態宣言の発出を受けて、前週(第3週2日目)の4月25日から無観客開催(第4週=5月1、2日、第5週=同8、9日を含む)となっている。

 新たなスタイルを確立した。慶大・森田晃介(4年・慶應義塾高)は東大1回戦(5月1日)で、2年秋の立大2回戦以来、自身2度目の完封勝利(7対0)を飾った。6安打を浴びながら要所を抑え、12奪三振で圧倒。今季4試合目の登板(先発3試合)で、うれしい初勝利(リーグ戦通算6勝目)だった。

「リーグ戦が一番、学べる。何が足りないのかが、分かるからです。開幕からの約1カ月間、取り組んできたことが出せたと思います」

 森田と言えば、制球力が良く、スライダー、チェンジアップなどを低めに集めるのが持ち味。どちらかと言えば「変化球投手」の印象が強かった。しかし、この日は違った。140キロ中盤のストレートを軸とした配球。竹内大助助監督からの助言で「真っすぐの強さ」をテーマに、ブルペンでは「ミットの先まで押し込んでいくイメージ」で投げ込んできた。

 投球フォームは下半身に粘りがあり、リリースポイントは打者寄り。ホップするような真っすぐが、ミットへと吸い込まれていた。

「真っすぐで押していけた。今までになかったピッチングができました」(森田)

 森田は2学年上の左腕・高橋佑樹(現東京ガス)、1学年上の右腕・木澤尚文(現ヤクルト)と先輩エースの背中を見て育ってきた。就任2年目の慶大・堀井哲也監督は、東大1回戦の投球を一塁ベンチから見て「ウチのエースなので。代える要素はなかった」と全幅の信頼を寄せ、この試合は最後まで託した。

「真っすぐが良かったので12奪三振につながったと思います。完封? まったく意識していません。1イニング、1人ずつ。一人ひとりを、きっちり抑える。気づいたら9回が終わっていた」

 試合途中、雨が激しく振ったが、影響を感じさせない安定感ある投球。「変化球投手」から「速球派」へ進化した。森田はこの白星で、投手として1ステージ上がった気がする。

文=岡本朋祐 写真=田中慎一郎

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