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【クローザー採点】楽天85点、ロッテ40点 パ・リーグ6球団守護神の評価は?

 

試合の最後を締めるクローザー。このポジションの働き具合が、チーム浮沈のカギを握るのは間違いない。開幕してから2カ月が迫ろうとしているが、果たして守護神の評価は――。パ・リーグ6球団のクローザーを100点満点で採点する。
記録は5月14日現在

東北楽天ゴールデンイーグルス



楽天 85点

 松井裕樹が5月9日の日本ハム戦(札幌ドーム)で通算150セーブを達成した。25歳6カ月での到達はDeNA山崎康晃(26歳9カ月)を抜き、史上最年少記録となった。今季はここまで10セーブを挙げており、リーグ単独トップに立っている。開幕3戦目の今季初登板以来、14試合連続無失点を続けてきたが、5月2日のロッテ戦(楽天生命パーク)では同点の9回に被弾して負け投手に。5日のソフトバンク戦(PayPayドーム)は1点リードの9回に同点に追いつかれてドロー、セーブ機会を逃した。それでも13.05という高い奪三振率を誇り、ここまでは十分に合格点を与えられる働きを見せている。

千葉ロッテマリーンズ


ロッテ・益田直也


ロッテ 40点

 不動の守護神・益田直也が安定感を欠いているとはいえ「代わりがいるわけではない」と井口資仁監督の信頼は揺るがない。同点の場面で今季初登板したソフトバンクとの開幕2戦目(PayPayドーム)は今宮健太にサヨナラ打、翌3戦目の同カードは川島慶三に逆転打を浴び、4月14日の楽天戦(楽天生命パーク)でも同点被弾で引き分けとなってセーブ失敗。23日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)でも2失点で逆転負けと、決め球・シンカーを見切られると苦しい投球を強いられ、痛打を浴びてきた。ただ、5月11日のソフトバンク戦(PayPayドーム)で今季9セーブ目を挙げるなど、徐々に復調傾向。開幕5連敗も早期借金返済で現在リーグ2位につける。守護神の奮闘なくして悲願の優勝はない。

福岡ソフトバンクホークス


ソフトバンク・森唯斗


ソフトバンク 60点

 今季も頼れる右腕・森唯斗が開幕からドシンと構えていた。勤続疲労もあってかここ数年不安定な投球を見せることもあるが、ランナーを背負っても簡単には動じない姿はさすが守護神。3・4月はリーグトップタイの8セーブをマークし、ここからチームとともに自身の勢いも加速させていく、はずだった。しかし、4月30日に登録を抹消。原因は左ヒジ関節化膿性滑液包炎で、1週間の入院を経てリハビリ組に加わったものの、復帰まではもうしばらく時間を要しそうだ。代役はL.モイネロ。こちらも安定感抜群な左腕だけに働きそのものは問題なし。とはいえ、5月下旬にはキューバ代表として東京五輪予選に出場するためチームを離れる予定。そうなると、代役の代役は? 厳しい状況が待ち構えている。

埼玉西武ライオンズ



西武 60点

 昨季、史上3人目の“無敗のセーブ王”に輝いた増田達至が二軍再調整を強いられている。4月18日のソフトバンク戦(メットライフD)で9回に同点2ランを浴び、22日のオリックス戦でも9回に3点リードを守れずにサヨナラ負けと2戦続けてセーブ機会に失敗。その後、2セーブを挙げて復調したかに見えたが、5月1日の日本ハム戦(札幌ドーム)で3点リードの9回に2ランと同点適時打。結局、代わった宮川哲の押し出し四球で今季2敗目を喫してしまった。辻発彦監督は「ウチの守護神だから。打たれたら仕方ない」と変わらぬ信頼を口にしていたが、4日に登録抹消。現在は主にギャレットが最後を締めるが、増田が復活しなければ勝率5割を割るチームの浮上はない。

オリックス・バファローズ


オリックス・能見篤史(左。見費は若月健矢


オリックス 20点

 手痛い逆転負けもあるなど、抑えが定まらない。開幕時点では漆原大晟をクローザー起用も制球が乱れてピンチを招けば、平野佳寿が火消しをするなど安定感を欠くと、中継ぎに配置転換。平野佳が頸部痛で4月16日に登録抹消され、代役ストッパーにヒギンスが指名されるも、同18日のロッテ戦(京セラドーム)で1イニング4四球を与えて逆転負け。仕舞いには27日に腰痛で登録を抹消され、その後は41歳のベテラン左腕・能見篤史が起用されるなど、不動の抑えはいまだ不在だ。今後も9回は能見に託すのか。上位浮上へ、リードして9回を迎えた試合は確実にモノにしたい。

北海道日本ハムファイターズ


日本ハム・杉浦稔大


日本ハム 50点

 今季抑えを務める杉浦稔大はここまで13試合に登板し0勝1敗8セーブ、防御率4.26。4月21日のロッテ戦(ZOZOマリン)では、ルーキー・伊藤大海の初勝利を消す、逆転サヨナラ本塁打を浴びた。28日のソフトバンク戦(PayPayドーム)は3点リードの9回、2本塁打を浴びながら7セーブ目も「疲れがあるかどうか別としてスギらしくないボールだった」と栗山英樹監督は翌29日に登録抹消。5月12日のオリックス戦(東京ドーム)で2週間ぶりにセーブを挙げたものの、安定感のある投球とは言えなかった。序盤の好投は光り採点は50点。今後も抑えにかかる負担は大きく、杉浦不在の間クローザーを務めたB.ロドリゲスとのWストッパー策も有効だろう。

写真=BBM
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