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【開幕2カ月採点】阪神は95点、巨人は65点、DeNA5点…セ・リーグ6球団の開幕からの評価は?

 

開幕してから約2カ月が経過したセ・リーグ。5月25日からは交流戦も始まるが、果たして各球団は順調に戦うことができていたのか。セ・リーグ6球団の現状を100点満点で採点した。
記録は5月24日現在

阪神タイガース



1位・阪神 95点

 首位を快走している阪神は、満点に近い2カ月間だったと言っていいだろう。開幕して42試合で勝率.700は驚異的な数字。先発陣が安定した投球でリリーフ陣につなぎ、しっかりと抑える。打線は一番の近本光司が開幕から不調であったが、全体的に打線は好調。犠飛などで確実に得点を重ね、サンズや新人の佐藤輝明が豪快な一発で勢いをつけ、七番の梅野隆太郎が得点圏打率5割以上の打撃で、打線をつなぐという形が出来上がった。その勢いのまま28勝12敗2分という数字を叩き出した。100点と言いたいところだが、開幕投手の藤浪晋太郎が二軍調整を行っている分だけ差し引いて、95点としたい。

読売ジャイアンツ



2位・巨人 65点

 とにもかくにもキャプテンと、エースの復帰が待ち遠しい。打線強化の頼みの綱だった助っ人は来日が遅れ、デビュー直後にE.テームズがアキレス腱を断裂。開幕直後には主力4選手が新型コロナウイルスの陽性判定で入院し、5月に入ると菅野智之が右ヒジの違和感で離脱、キャプテンの坂本勇人まで骨折するなど、ここまで常にスクランブル体制での戦いを強いられてきた。それでも序盤は高橋優貴が開幕から5戦5勝、打っては22試合連続安打のZ.ウィーラーや、リーグトップの41打点&同2位12本塁打の四番・岡本和真が何とかチームを支えてきた。苦しい状況下、原辰徳監督の必死のやりくりもあり、首位・阪神と4.5ゲーム差、貯金7の2位は状況を考えれば十分か。

東京ヤクルトスワローズ



3位・ヤクルト 70点

 下馬評を覆す戦いを見せ、現在3位に座っているヤクルト。続々と若手が台頭し、奥川恭伸金久保優斗といった投手にも芽が出始めた。打線も、四番・村上宗隆を中心に、二番・中村悠平が機能。オスナサンタナの両外国人も持ち味を存分に発揮している。時に崩れることはあるものの、新加入の近藤弘樹が加わったリリーフ陣も強力で、満点に近い評価なのではないか。ただ、首位の阪神に1勝7敗1分と、大きく負け越している点はいただけない。阪神の首位独走は、ヤクルトの“お得意様”化が一因でもあるだろう。交流戦後には阪神、巨人という上位チームを打ち負かす戦いを期待したい。

広島東洋カープ



4位・広島 50点

 開幕から17試合連続無失点を記録した新クローザーの栗林良吏らの奮闘もあり、課題だった救援陣の弱さを克服。先発投手陣でエースの大瀬良大地が右ふくらはぎを痛めて約1カ月戦列離脱し、計算どおりにはいかずBクラスに沈んではいたが、打線はつながりにやや難はあるものの、そこそこの得点力で、エースの復帰とともに再浮上を、というチーム状態ではあった。ところが、ここでチームを襲ったのが新型コロナ禍だった。5月17日に菊池涼介ら3選手が陽性判定となると、その後も陽性者が続出。もはや、野球の戦力がうんぬんという状況ではなくなってしまった。少しでも早くこの状況が収まり、落ち着いて戦える日が来ることを願うばかりだ。

中日ドラゴンズ



5位・中日 60点

 45試合を戦って16勝22敗7分の借金6。ここまでの戦いをひと言で振り返れば「投高打低」に尽きる。2.84のチーム防御率はリーグだけでなく、12球団を通してもトップ。唯一の2点台だ。昨年は極端に少なかった盗塁も22と足を絡めた機動力野球もできつつある。しかし打つほうがさっぱりだ。18本塁打&125得点は逆に12球団ワースト。安打は出ているものの、あと1本が出ない。チャンスに弱いからファンにはフラストレーションのたまる展開が続いている。先制点を許せば3勝15敗4分というデータもあり、逆転劇が極端に少ない。ロースコアで逃げ切るだけでなく、試合終盤の逆転勝利を増やして勢いをつけたい。

横浜DeNAベイスターズ


士気が上がらないDeNAベンチ


6位・DeNA 5点

 借金17、勝率.293で最下位に沈むチームからポジティブな点を探すのは難しい。開幕6連敗に始まり、4月は10連敗の屈辱。5月は3連勝スタートで反撃の気配をのぞかせたが、再び5連敗。開幕から42試合目で早くも自力Vが消滅してしまった。最大の要因は、もともと手薄だった先発陣の早々の崩壊だ。開幕時の先発ローテーションでなんとか形となっているのが濱口遥大のみという悲惨な状況。攻撃ではソトオースティンという助っ人が合流しても、得点力は上がらず。むしろ大砲2人の加入で打線はつながりを失った感すらある。頼みのエース・今永昇太も復活登板を果たしたが、本来の姿からはほど遠く、チームとして明るい材料が少ない。厳しい交流戦となりそうだ。

写真=BBM
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