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【新人採点】楽天85点、ソフトバンク60点、ロッテ75点…パ・リーグ6球団のルーキーの評価は?

 

開幕してから約2カ月が経過し、交流戦が開幕。プロ野球も序盤戦に突入しようとしているが、今季は新人選手の活躍が目立っている。果たして、2021年のルーキーたちの評価は? パ・リーグ6球団の新人事情を100点満点で採点した。
記録は5月28日現在

東北楽天ゴールデンイーグルス



楽天 85点

 高い点数のほとんどが、1位の早川隆久による成果だ。開幕先発ローテーション入りを果たし、ここまで9試合に先発して6勝2敗という好成績を挙げている。今後の活躍次第では、新人王のみならず最多勝争いにも絡んできそう。4位の内間拓馬は5月に入ってからプロ初登板を果たした。最速155キロの速球を武器に中継ぎ定着を狙う。2位の高田孝一、3位の左腕・藤井聖はファームで先発として調整中。一軍の先発陣に疲れが出てくるであろう夏場あたりにチャンスが到来するか。5位の内野手・入江大樹、6位の右腕・内星龍はいずれも恵まれた体格の素材型であり、まずは故障しない体づくりがテーマとなる。

福岡ソフトバンクホークス



ソフトバンク 60点

 支配下ルーキー5選手は皆、高卒とあって育成重視。数年後に主力となってもらうべく、今は三軍を主戦場に経験を積んでいる。同時に、5位・田上奏大を除く野手4人は早くも二軍デビューも。そこで存在感を見せるのが1位の井上朋也だ。すでに三軍では四番を任され、独立リーグの投手相手に新人らしからぬ打撃を見せている期待のホープは、5月28日現在、ウエスタン・リーグでチーム内ルーキー最多の12試合に出場。デビュー戦の初出場初打席で適時二塁打を放つなど、堂々たるスイングは先輩たちにも引けを取らない。さらなる成長が楽しみだ。

千葉ロッテマリーンズ



ロッテ 75点

 期待に応えているのがドライチ・鈴木昭汰だ。開幕3戦目にデビューした左腕は、グラブを高く上げる躍動ある投球フォームに、直球主体の投球で新人とは思えぬ堂々としたマウンドさばき。白星にこそ恵まれず、いまだ1勝も、救援起用もこなしてチームの左腕不足をカバーした。4位の長身右腕・河村説人も開幕戦で救援デビュー。だが、痛打を浴びる試合が増え、5月に入って二軍落ち。3位の遊撃手・小川龍成はオープン戦で右ヒザを痛めて、無念の二軍スタート。虎視眈々と一軍昇格を狙う。高卒組では右腕の2位・中森俊介は、いまだファームで登板はないが、長距離砲の5位・西川僚祐はファームで初本塁打を記録するなど経験を積み、「高卒=育成」と「大卒=即戦力」と二分される方針どおりだ。

埼玉西武ライオンズ



西武 65点

 チームにとって最大の力となっているのが若林楽人だ。現在、トップバッターに定着し、20盗塁はリーグトップ。タイトルを狙える勢いで走りまくっている。この逸材をドラフト4位で獲得したところに西武スカウト陣の確かな眼力が表れているだろう。一時、一軍に出場していた1位・渡部健人、6位・ブランドンの両内野手は現在、二軍で経験を積んでいる。特に渡部はイースタン1位の9本塁打をマーク。その他、高卒野手の3位・山村崇嘉、7位・仲三河優太もイースタンで経験を積んでいる。社会人出の2位・佐々木健は5月26日のイースタン・ロッテ戦(メットライフ)で先発し、5回2/3を2失点で初勝利。大卒の5位・大曲錬も制球力の重要性を実感し、しっかり課題を持ってマウンドに上がっている。育成5位の水上由伸は5月13日に支配下昇格。若林以外にも楽しみな存在は多い。

オリックス・バファローズ



オリックス 50点

 上位3人は高校生なだけに育成路線。1位の最速153キロ右腕・山下舜平太は球数に制限を設けながらファームで登板を重ね、2位・元謙太、3位・来田涼斗もクリーンアップを担うなど打席に多く立って経験を積んでいる。一方の大卒、社会人出の“即戦力”組は、4位の右のアンダーハンド・中川颯が開幕一軍も登板なく二軍落ち。6位の28歳右腕・阿部翔太は4月に一軍デビューも失点を重ねて降格と、戦力にはなれず。育成5位の佐野如一も開幕一直前に支配下を勝ち取り、開幕一軍位置も、安打を放てずファームで腕を磨いている。ただ、チームは一軍も若手主体のメンバーだけに、割って入る好機は十分。シーズン中盤以降、戦力となるため、経験を積んでいく。

北海道日本ハムファイターズ



日本ハム 70点

 ドラフト1位の伊藤大海は開幕から先発ローテーションを守り、5試合連続クオリティースタートと期待どおりの活躍。デビュー戦の初回から23イニング連続奪三振のプロ野球新人記録まで作った。5月28日の中日戦(札幌ドーム)では7回4安1失点で本拠地初勝利となる2勝目をマーク。2位の快足ルーキー・五十幡亮汰は、5月8日に初のスタメン出場。27日のヤクルト戦(神宮)では猛打賞、6盗塁目を決め好守も連発。攻守走に存在感を見せている。フルスイングが身上の6位・今川優馬は二軍では3本塁打も一軍では無安打。強打の即戦力捕手、3位・古川裕大が一軍昇格に至っていないのが唯一の誤算か。高卒の5位・根本悠楓、4位・細川凌平も二軍で着実に経験を積み、将来が楽しみな逸材だ。1位&2位コンビは十分な活躍で新人選手全体の採点も70点としたい。

写真=BBM
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