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【パ6月キーマン】山川穂高、岡島豪郎、山本由伸…パ・リーグ6球団「6月戦線に期待する選手」は?

 

開幕してから2カ月以上が経過し、今日から6月に突入するペナントレース。優勝へ向け大事な時期となってくるが、首位チームはその座を盤石にし、2位以下のチームは浮上するためのきっかけをつかみたい。そのためのカギとなるのは、一体どの選手か。パ・リーグ6球団の6月戦線を勝ち抜くためのキーマンを挙げた。
記録は5月31日現在

埼玉西武ライオンズ



 主砲の完全復活がチーム上昇へ大きなカギを握る。開幕直後のケガから5月7日に一軍復帰を果たした山川穂高。5月は18試合に出場して、打率.250、4本塁打、11打点、得点圏打率も.143とまだ本来の爆発力を発揮できていない。5月30日の阪神戦(メットライフ)では7回に走塁ミスを犯し、反撃の芽を摘んでしまし、辻発彦監督から「大いに反省しないといけない」と指摘を受けた。現在、パ・リーグの本塁打トップを走るのは16本のマーティン(ロッテ)。山川とは11本差だが、まだ90試合以上を残しており、チャンスがついえたわけではない。本塁打王奪回へ、一発にこだわることを誓った2021年。一番を務めていた若林楽人がケガで戦線離脱し、苦しくなる打線の中、山川がチームを勝利に導く一発を数多く放ちチームを上昇気流に乗せる。

福岡ソフトバンクホークス



 5月28日、森唯斗の左ヒジ手術終了が発表された。L.モイネロがキューバ代表に召集され不在の中で、1日も早い復帰が待たれていた守護神が前半戦絶望に。リリーフ陣の台所事情はさらに苦しいものとなったが、何とか乗り切るしかない。そこで頼りになるのが岩嵜翔だ。2017年に最優秀中継ぎのタイトルに輝いた右腕は、今季プロ14年目を迎えるベテラン。右ヒジ手術、調子の上がらない苦しい時期を乗り越え、今季は同学年の嘉弥真新也とともにリリーフ陣を引っ張っている。工藤公康監督も現状、9回を任せる“一番手”は岩嵜と考えており、ここが崩れるとチーム全体に不安感が広がってしまう。若手の良き見本となる意味でも、経験豊富な右腕が先頭に立って踏ん張りを見せる。

東北楽天ゴールデンイーグルス



 現在のチーム打率.237はリーグ5位と、昨季トップだった楽天打線がまさかの低迷を見せている。208得点も同4位と攻撃力が課題で、交流戦に入っても2カード連続で勝ち越しならず。だが、その中で奮闘を続ける選手がいる。10年目の今季、捕手から再び外野手登録に戻った岡島豪郎だ。開幕一軍入りこそ逃したものの、4月10日に今季一軍初出場を果たすと、規定打席に届いていないものの、ここまで打率.355、出塁率.418、長打率.529と絶好調。打線では五番に定着しつつある。近年は苦しんでいたプロ10年目の巧打者が打線の起爆剤となれば、自ずと得点力はアップしそうだ。

千葉ロッテマリーンズ


ロッテ・二木康太


 初の開幕投手を託されたことからも分かるように、二木康太に寄せられる期待は大きい。ただ、ここまで2勝2敗。5月18日のオリックス戦(京セラドーム)、同25日の阪神戦(甲子園)と直近2試合の登板は4回降板と役割を果たせず。石川歩が右ヒジ違和感のために登録を抹消されただけに、背番号18に寄せられる期待は大きくなるばかり。井口資仁監督が開幕投手を託した理由は「このチームの今後のことも含めて」と、ベテラン・美馬学ばかりに頼ってばかりはいられない。セの首位・阪神に勝ち越し、交流戦で上位につけ、リーグ順位も3位と首位をうかがうチームにあって背番号18の“奮投”が、さらなるチームに浮上に欠かせない。カード頭を託される右腕が安定感を取り戻せば、首位奪取も見えてくるはずだ。

オリックス・バファローズ


オリックス・山本由伸


 エース・山本由伸の勝ち星なくしてチームの浮上はないだろう。5月はプロ入り初の登板2試合連続で黒星を喫するなど1勝3敗。うち1つの黒星は7回2失点と好投も、残る2敗は自己ワーストの6回6失点を喫するなど珍しく打ち込まれた。とはいえ、ボールの強さは健在で、最速157キロの直球に150キロに迫る変化球を操り、5月最後の登板となった28日にヤクルト戦(京セラドーム)は7回2失点で1カ月ぶりの勝利。打線は好調を維持し、交流戦に入ってから6試合連続2ケタ安打をマーク中。援護も十分に期待できるだけに、6月は快投で白星を重ねれば、チームも勢いに乗るのは間違いない。

北海道日本ハムファイターズ



 僅差をものにできない試合が目立ち5カード連続負け越し。最下位からの浮上に期待したいのが、2年目の中継ぎ左腕・河野竜生だ。5月30日の中日戦(札幌ドーム)では5回一死満塁の場面でマウンドに上がり、フルカウントから4球ファウルで粘られながらも投ゴロ併殺でピンチを切り抜けた。開幕時は先発ローテーションの一角だったが結果を残せず、左腕・アーリンの加入もあり4月中旬には中継ぎに転向。4月30日の西武戦(札幌ドーム)から11試合連続無失点中と安定感を見せている。6月上旬の交流戦も6連戦が続き、リリーフ陣にかかる負担は大きくなる。ワンポイント、ロングリリーフともに対応できる左腕の存在は、チームにとって心強い。

写真=BBM
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