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若獅子インタビュー

秋山幸二のように――トリプルスリー達成へ攻守走でレベルアップを誓う西武・長谷川信哉/2021若獅子インタビュー第9回

 

俊足がアピールポイント


今季、育成ドラフト2位で西武に入団した長谷川(球団提供)


 敦賀気比高進学後、2年生のときに投手から野手に転向。「西武OBの秋山幸二さんのようになってほしい」と運動能力の高さを評価され、2020年ドラフトで育成2位指名されたのは二軍で勝負強い打撃を披露する長谷川信哉だ。

「春のキャンプのときから『結果を出すこと』に重点を置いて練習に取り組んでいます。バッティングであれば塁に出るために、どういうバッティングをするか。守備ではノーエラーであることが当たり前でなければいけないですし、走塁に関しては盗塁と走塁技術の向上というのを意識しています」と入団時に立てた“トリプルスリー”の目標に向かって練習する日々を過ごしている。

 俊足がアピールポイントの長谷川はベースを直角に曲がれるという技術の持ち主である。「体の倒し方やスピードの付け方といったコーナーワークというのを意識しています。高校からやってきて、練習を重ね、自分のものにしました。自分がもともと投手だったので、タイミングなど独特な雰囲気を読み取ることができるのもうまく作用していると思います」と自信たっぷりだ。

 6月14現在、3盗塁を決めチーム2位の成績だ。「単打でも塁に出て、かき回せればチームに有利に働くと思うので、成功や失敗は関係なくトライする回数を増やしたいと思っています」と意気込むが、「そのためには、スタメンで出場しないといけません。積極的に走れるのは試合前半なので、スタメンかつ上位打線というのが理想です」。もちろんスタメン起用のために必須なのは打撃の向上。今の状態は良く、「打撃フォームの中で、グリップと体の間に距離が取れているといいんです。そこが狭いと窮屈なバッティングになってしまうので。それができると、空間にゆとりが出て変化球にも対応できる」と手応えを感じている。

まずは支配下昇格へ向けて日々、鍛錬を重ねる(球団提供)


 高卒で入団した長谷川は、投手経験が長く、野手としては新人だ。守備についての知識や技術は埼玉西武での学びがすべてになる。田邊徳雄三軍統括コーチからは「(捕球したら)握り替えを早くして(送球時には)トップまで早く持ってこい」と指導を受けている。「そうすることで足の運びも早くなって、捕球してからスローまでが一連の動作でできるんです」とまずは基本を自らの体に染み込ませていく日々。時には休日返上で、カゴいっぱいの白球と向き合い、“野手・長谷川”のセールスポイントを1つずつ増やしていく毎日を送っている。

 攻守走のいずれもレベルアップし、早期の支配下登録を目指してアピールを重ねていく。

西武ライオンズ広報部
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