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【三番打者採点】阪神90点、巨人60点、中日30点…セ・リーグ6球団「三番」の評価は?

 

クリーンアップの一角である三番。打線のけん引役であり、チャンスを拡大、または得点を呼び込む重要な役割を担う打順だ。セ・リーグ6球団の「三番打者」を100点満点で採点した。
※記録は6月14日現在

阪神タイガース


阪神・マルテ


阪神 90点

 12球団で唯一、開幕から三番の座を守り続けているのが阪神のジェフリー・マルテだ。打率.283、12本塁打、打点34をマークし、チームNo.1の34四球も選び、必然的に出塁率も.389と高い数字を残している。阪神が首位を走る原動力の一人と言っても過言ではない。来日3年目となる今季、明らかに外角球の見極めが昨季以上にできている。内角球にも安易に手を出さず、じっくりボールを選球して四番・大山悠輔、五番・佐藤輝明に回す。相手投手にとっては打ち取りにくい打者だ。それでいて甘い変化球を見逃さず本塁打にする打撃も持ち合わせる。安打数を稼ぐ三番というよりは、粘りの三番という表現が合っているだろう。マルテにとって90点は低いといえるが、まだまだ安打数を増やせる打者だということを信じての点数にした。

読売ジャイアンツ



巨人 60点

 一番・梶谷隆幸、二番・坂本勇人の後に入って得点に絡みつつ、四番の岡本和真につなぐ役割を丸佳浩が担うことが理想だが、故障者などのチーム事情でここまで6人が先発で起用されている。丸の三番時の成績は15試合で打率.286、2本塁打、6打点と悪くはなかったが、五〜七番での起用もあり、現在は打撃不振で二軍調整中だ。ほかには坂本が11試合に出場も6月11日に復帰するまで約1カ月の離脱。梶谷が14試合(打率.333、2本塁打、9打点)、吉川尚輝が17試合(打率.339、0本塁打、3打点)と結果を残したが、現在は2人ともに故障離脱中と苦しいだけに60点とした。四番・岡本が交流戦終了時点でリーグトップの58打点を稼いでいるだけに、さらにチャンスを作れるであろう、前述の理想のオーダーに戻るのは、いつになるだろうか。

東京ヤクルトスワローズ



ヤクルト 95点

 ヤクルトは58試合で山田哲人が三番に入っている。コンディション不良もあり、昨季は94試合の出場にとどまるなど本来の姿ではなかったが、復活。打率.267、3盗塁は、トリプルスリーを過去3度達成した男にしては物足りなく感じるものの、リーグ3位の17本塁打など、本領発揮の兆しは見えている。打点も四番の村上宗隆に並ぶ同2位の45打点。強力クリーンアップの一角としてチームを引っ張っている。山田は今季から主将を務め、当然、チームへの思いは人一倍強い。優勝への思いを胸に、バットと背中で牽引する姿は100点満点だろう。ただ、打率が3割未満なので5点マイナスにした。

中日ドラゴンズ



中日 40点

 開幕からここまで4人がスタメン三番に名を連ねた。全63試合、試合順に福田永将26試合、高橋周平20試合、ガーバー11試合、福留孝介6試合。開幕戦は高橋周が座り、それは得点力アップのための新オーダーでもあったのだが、高橋周を含めて打線全体の調子が上がらず、高橋周は五番に戻り、以後は主に福田が務めた。しかし、その福田は三番での打率が.198と2割にも届かず、待望の来日となったガーバーも三振のオンパレード。最年長選手の福留はあくまで暫定であるにしろ、他球団に比べて三番が機能していないことは明白だ。三番打者が63試合で3本塁打、22打点の打率.214では目もあてられない。6月9日の楽天戦(楽天生命パーク)から再び高橋周が座っているが、後半戦に向けてチームの大きな課題でもある。

広島東洋カープ



広島 50点

 6月14日までの57試合では、西川龍馬が最多で24試合のスタメン。鈴木誠也が座ったことも16試合あったが、本来三番にしっかりと座るべき存在である西川の不振(三番先発時の打率.237、6打点)で、このところ流動的となっており、やや迷走状態と言ってもいいだろう。6月8日からの4試合は好調を買われて若手の林晃汰が先発起用されたが、やはり少し家賃が高かったのか、15打数1安打と、好調さにブレーキがかかってしまう結果に。13日のオリックス戦(京セラドーム)で小園海斗を今季初めて起用したところ、3安打3打点。この好調が持続できれば見通しが開けるが……。当座は小園の頑張りと西川の復調具合を見ながら、という形になりそう。

横浜DeNAベイスターズ



DeNA 80点

 開幕からしばらくは新人・牧秀悟が三番に抜てきされ、ルーキー離れした打撃を見せつけてきた。4月に来日が遅れていた外国人選手が合流すると、オースティンが三番に座り、ぶっつけ本番ながら4月は16試合で打率.291、3本塁打、7打点と頼もしい数字だった。一方で、四番の佐野恵太は安打こそ出るものの、それを得点に結びつけられなかった。そこで5月中旬より三番と四番をひっくり返して、三番・佐野、四番・オースティンというラインアップに。三番に入る佐野は、6月11日の日本ハム戦(札幌ドーム)で2本の犠飛で勝利に貢献。13日の同カードでも先制の適時打を放つなど、徐々に機能し始めている。

写真=BBM
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