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【戦力分析】優勝へのポイントは? リーグ戦再開! パ・リーグ6球団の戦い方を探る

 

交流戦が終わり、今日からリーグ戦が再開される。ペナント奪取へ、ここからの戦いが重要になってくるが、果たして優勝への秘策はあるのか。パ・リーグ6球団の現時点での戦力を見ていこう。
※記録は6月17日現在

オリックス・バファローズ


オリックス山本由伸(写真=BBM)


3位・オリックス

 一気に逆転首位を狙う。11年ぶりの交流戦優勝を決め、貯金3としてリーグ順位も3位にアップ。首位・楽天とのゲーム差は2に縮めてのリーグ戦再開の、最初のカードは、その楽天だ。初戦は先発ローテどおりに、エース・山本由伸に託し、2戦目は6勝を挙げている宮城大弥を投入する模様。カード勝ち越しで首位に肉薄、3連勝を飾れば首位浮上の可能性とあって、先発ローテを再編する見込みだ。攻撃面でも、福田周平宗佑磨の一、二番コンビがチャンスメークし、三番・吉田正尚と攻撃パターンが確立しつつある。T-岡田杉本裕太郎も好調を維持し、先発陣を援護。投打とも戦う形が整い、首位奪取を目指す。

東北楽天ゴールデンイーグルス


楽天・早川隆久(写真=BBM)


1位・楽天 

 パ・リーグでソフトバンクに次ぐチーム防御率3.55の数字を誇る投手陣は、若手の台頭が際立っている。チームトップの7勝をマークしているのは新人左腕の早川隆久で、プロ2年目の瀧中瞭太も5勝と健闘を見せている。一時離脱してここまで3勝の岸孝之、2勝止まりの田中将大が勝ち星を伸ばしてくれば、先発陣はより強固となりそう。救援ではクローザーの松井裕樹につなぐまでの中継ぎの充実を図りたい。打線では島内宏明がリーグトップの52打点と絶好調。四番の座がすっかり板についてきた。交流戦では何とか勝ち越してリーグ首位を守ったが、本当の勝負は夏場以降だ。

福岡ソフトバンクホークス


ソフトバンク・柳田悠岐(写真=BBM)


2位・ソフトバンク

 9年ぶりの負け越し(5勝9敗4分)と予想以上の厳しい結果となってしまった交流戦(順位は11位)。僅差のゲームでリリーフ陣が踏ん張り切れず失点した場面が目立ったが、チーム防御率だけで見れば3.04と投手陣は12球団ダントツの成績だった。では、攻撃陣は? と目を向けると、こちらは12球団ワーストのチーム打率.233。リーグ戦再開後、嫌な流れを払しょくするには攻撃陣の奮起が不可欠といえる。特に交流戦打率.227に終わった柳田悠岐、同.224の中村晃、同.203の甲斐拓也といった不動のレギュラー陣には、悔しさを晴らしてもらいたい。幸い、後ろとのゲーム差は縮まったものの、首位を明け渡した楽天との差は2ゲーム。「まずはオールスターまで全力を飛ばそうよ、というところ」と語る工藤公康監督の下、チームは一丸となる。

千葉ロッテマリーンズ


ロッテ加藤匠馬井口資仁監督、国吉佑樹(左から)


4位・ロッテ

 石川歩が右ヒジ手術で離脱した先発投手陣の奮起が欠かせないだけに、リーグ戦再開の初戦となる6月18日の西武戦(メットライフ)は岩下大輝が登板して、先発ローテを再編し、昨季まで中日に在籍していた左腕・ロメロを獲得した。救援は唐川侑己が首痛で登録抹消も、DeNAから国吉佑樹をトレードで獲得して補強。故障離脱している正捕手・田村龍弘もファームで実戦復帰しているが、中日から加藤匠馬をトレードで獲得と、ディフェンス面を強化したのはマーティンレアードの両助っ人が本塁打を量産し、中村奨吾が打率3割を維持するなど打線が好調だからこそだ。リーグ順位は4位も勝率5割で首位とはわずか3.5ゲーム差。奪った点を守り抜き、貯金を積み重ねていく。

埼玉西武ライオンズ


西武・高橋光成(写真=BBM)


5位・西武

 交流戦は7勝7敗4分と何とか勝率5割で乗り切ったが、交流戦前の4位から5位と順位は1つ落としてしまった。とはいえ、首位・楽天とは4ゲーム差。十分に優勝を狙える位置につけている。野手では新型コロナウイルス感染していた源田壮亮が6月18日から一軍復帰予定。二軍では左腓骨骨折で4月上旬から戦線離脱していた外崎修汰も試合に出始めた。主力が復帰すれば層は厚くなり、攻撃力が増すことが考えられる。やはり、カギを握るのは先発陣だろう。交流戦での先発陣のチーム防御率はリーグ最低の5.84。開幕から連勝を続けていた高橋光成も直近2試合で3回を10失点、3回0/3を5失点で連敗を喫している。リーグ戦再開初戦、18日のロッテ戦(メットライフ)で先発予定だが、再びエースらしい投球でチームを引っ張っていきたい。

北海道日本ハムファイターズ


日本ハム近藤健介(写真=BBM)


6位・日本ハム

 交流戦で最下位からの巻き返しを狙ったが7勝11敗で10位。ルーキー・伊藤大海が2冠に輝くなど投手陣は防御率3.42で12球団中2位と健闘したものの、打線は打率.233で10位と復調できなかった。交流戦でも7本塁打と長打力不足は変わらず、大きな課題だ。チームトップの7本塁打を放つ近藤健介、5本塁打の王柏融高濱祐仁ら勝負どころでの一発に期待がかかる。失点につながるミスの多さも浮上できない原因。打撃では貢献する野村佑希渡邉諒だが、失策数はチームワースト1、2位と内野の守りを固めムダな失点を防ぐことが必要不可欠だ。打線の軸を欠く中で、日替わりオーダーと投手陣の継投でしのぎながら勝機を見出していくしかない。
週刊ベースボール編集部

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