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【開幕3カ月採点】阪神85点、巨人75点、ヤクルト70点…セ・リーグ6球団のここまでの評価は?

 

開幕してから約3カ月が経過したセ・リーグ。各球団、ほぼ折り返し地点を迎えているが、果たして順調に戦うことができていたのか。セ・リーグ6球団の現状を100点満点で採点した。
記録は6月28日現在

阪神タイガース



1位・阪神 85点

 6月25日からのDeNAとの3連戦で、同一カードでは今季初めて3連敗を喫した阪神。ややチーム状態が下降気味になってきたが、開幕からここまでの戦いは首位を走っており、順調に来ていると言っていいだろう。まずは投打がかみ合い開幕ダッシュに成功。ヤクルトとの開幕3連戦(神宮)で3連勝。4月3日の中日戦(京セラドーム)からの4連勝、そして4月9日のDeNA戦(横浜)から8連勝が大きかったのは間違いない。連勝が続いた要因の一つは、新人の佐藤輝明と中野拓夢が打つことで打線に勢いをつけたことだ。ここからは他球団からの厳しいマークが続いていくが、それを乗り越え16年ぶりの歓喜を目指していく。

読売ジャイアンツ



2位・巨人 75点

 1つの負け越しで交流戦を9位で終えた時点では、首位・阪神に7ゲーム差をつけられるなど苦しい状況であったことは間違いない。しかし、それから1週間強で状況は変わりつつある。交流戦終盤に骨折離脱の坂本勇人が復帰。交流戦明けには丸佳浩が、そして6月22日からは梶谷隆幸と、主力選手たちが続々一軍復帰すると、19日から27日まで今季初の7連勝で阪神との差を2.5ゲームに縮めている。投手ではセットアッパーの中川皓太が左ろっ骨を骨折、菅野智之も再調整からまだ一軍に復帰していないが、山口俊が加入し、徐々に戦力は整いつつある。オールスター・ブレークをこのまま3ゲーム差以内で折り返せれば、阪神にプレッシャーを与えることにもつながる。

東京ヤクルトスワローズ


ヤクルト・高津臣吾監督


3位・ヤクルト 70点

 開幕3連敗からスタートしたものの、4位の中日に6.5ゲーム差をつけて3位。昨季最下位からのAクラス入りは、十分健闘していると言える。ただ、6月24日には単独2位に浮上したが、2位攻防戦となる翌25日からの巨人3連戦(神宮)には3連敗。今季はこれで対巨人2勝7敗1分け。さらには首位を走る阪神には1勝7敗1分けと、大きく負け越している。下位チームからしっかり勝ち星を逃さず、Aクラスをキープしている点は評価できるが、優勝を目指すためには巨人と阪神の上位2チームから、直接対決で星を取らなければならない。高津臣吾監督は27日の試合後、「上位のチームに勝ちたいですね」と闘志を燃やしていた。29日からの阪神3連戦(甲子園)で、首位をたたきたい。

中日ドラゴンズ


16試合連続無失点中の中日・谷元圭介


4位・中日 60点

 5割に届いていない4位の現状を考えれば合格点は与えられない。3位ヤクルトとの差も6.5ゲーム差と大きく開いている。誤算は何と言っても打線だろう。好機に三振、凡打が目立ち、歯がゆい展開の試合が続いた。もともと投高打低のチームではある。だが、ここまでつながりに欠けるのは予想外。平田良介京田陽太、助っ人のガーバーらが次々と二軍行きとなった。一方、投手陣は大黒柱の大野雄大が好調とは言えず、抑えのR.マルティネスも不在の時期が多かったが、打線とは対照的に層の厚みを見せて先発、リリーフ陣ともに奮投。チーム防御率3.14はリーグトップをキープしている。3カ月診断は投手80点、野手40点の60点採点か。投手陣を前面に押し出し、少ないチャンスを生かして僅差の戦いをものにしていけるかどうかが、チーム浮上のカギとなる。

横浜DeNAベイスターズ


DeNAナイン


5位・DeNA 35点

 交流戦を9勝6敗3分けで球団最高タイとなる3位で終え、リーグ戦再開後も4勝4敗の5割。どん底だった4月と比べれば、確実にチームの状態は上向いている。しかし、相変わらずウィークポイントは先発投手。6月25日からの阪神戦、甲子園では6年ぶりとなる3タテを可能にした要因は、先発投手の好投に尽きる。右ヒジ故障を乗り越え2勝目を挙げた阪口皓亮、不調に陥っていた大貫晋一の復調はチームにはプラス材料ではあるが、今度は開幕から先発ローテーションを守ってきた濱口遥大が抹消され一進一退の状況が続く。シーズンは折り返し地点を過ぎた。抱えた借金をどこまで減らすことができるのか、先発投手の出来がカギを握る。

広島東洋カープ



6位・広島 30点

 5月後半に、チームが新型コロナ禍に襲われて鈴木誠也菊池涼介九里亜蓮ら10人以上が陽性判定を受け、森下暢仁らも濃厚接触者とされるなど、主力選手に戦列離脱者が続出、チームの戦力構成もガタガタになってしまった。今や新型コロナ感染は不可抗力的な部分もあり、そこには同情の余地はあるが、程度の差はあれ、コロナ禍に襲われたチームは一つだけではない。持ちこたえられる選手層の厚さがなかったこともまた事実だろう。現在は、チームのピンチを背景に一軍起用が増えた林晃汰、小園海斗石原貴規玉村昇悟らの若手が、真の一軍選手となるべく修羅場での実戦経験を積みながら戦う局面に。もちろん後半戦の巻き返しもあるが、しっかりと今後につながる戦いをしていきたい。

写真=BBM
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