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東京2020オリンピック

【日本代表】国際大会の原則に反するも…源田壮亮は「いろいろなことを想定して準備をする」

 

日本代表・源田壮亮


 東京2020オリンピックに出場する日本代表の強化合宿が7月19日、宮城県仙台市内で始まった。

 午前10時から全体ミーティングを行い、13時30分に集合写真撮影のあと、練習をスタート。30度を超える猛暑の中での調整は、28日からのファーストステージ2試合がともに12時開始であるため。ウォーミングアップ後、投手と一部内野手は室内練習場で投内連携とサインプレーの確認を行など、着々と準備を進めている。

 全体練習終了後、各々が調整に励む中、菊池涼介(広島)、栗原陵矢(ソフトバンク)とともにサードで居残りノックを受けたのが源田壮亮(西武)だ。

 2017年の西武入団直後からレギュラーの座をつかみ、翌18年から昨季まで3年連続ゴールデン・グラブ賞受賞の名手。現在のプロ野球界では随一の遊撃守備、安定感を誇る。小学3年生で始めたソフトボール、中学進級後に転向した野球でもショート一筋で、「ほかのポジションは経験がありません」という源田だが、代表チームの状況も十分に理解している。「サードの準備もしっかりしておこうと。そういう話もされていますので、時間を見つけて練習しておこうと思ってやりました」と初日の居残り守備の狙いを明かす。

 名手と言えど、勝手は異なる。「(ショートとは)景色がまったく違いますし、バッターからの距離感、ファーストとの距離も違う。できる限りいっぱいノックを受けたり、(打撃練習中の)打球を受けて、準備をしたいなと思います」。続けて「(自分の出番が)守備からだと、試合の終盤になると思う。終盤は大事ですし、ミスのないように、取れるアウトはしっかりと取れるように。いろいろなことを想定しながら、準備をしておこうと思っています」。

7月19日の日本代表強化合宿初日、栗原陵矢らとともに三塁で居残りノックを受ける源田壮亮


 国際大会を戦う上で、所属チームと異なる役割、慣れない役割を求めないことは大原則だ。稲葉篤紀監督も「極力、チームで果たしてきた役割をお願いしたほうがいいと思っています」と考えを明らかにしている。一方で、選手の数に限り(24人)のある中で、不測の事態に備えなければいけないのも事実。メンバー発表直後、井端弘和内野守備走塁コーチも「もちろんメーンはショートですが、状況によってはサードを含めていろいろなポジションをお願いしたい」と源田への期待を口にしている。

「(目標は)金メダル」ときっぱり語った名手は、「自分に求められるところは足だったり、守備だったり、小技。そういう部分は失敗がないように、しっかり練習して、チームの勝利に貢献できるように頑張りたい」と頼もしい。

文=坂本匠 写真=榎本郁也
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