週刊ベースボールONLINE

HOT TOPIC

平内龍太、桜井俊貴、鍬原拓也…覚醒が待たれる「巨人のドラ1右腕」たち

 

 逆転優勝でリーグ3連覇を目指す巨人。大卒3年目のドラフト1位左腕・高橋優貴がリーグトップの9勝、高卒3年目のドラフト6位右腕・戸郷翔征が8勝とエース格として奮闘している。一方で、高橋と同様に「ドラ1」でプロの世界に飛び込んだ投手たちも覚醒が待たれる。潜在能力は高いだけに、きっかけをつかみたい。

一軍の壁に苦しむ1年目右腕


巨人・平内龍太


・平内龍太
今季成績3試合登板 0勝1敗、防御率14.40
通算成績3試合登板 0勝1敗、防御率14.40

 亜大では先発、救援で活躍。最速156キロの直球と2種類のスプリットを駆使する投球スタイルで三振奪取能力が高い。入団時は「菅野智之2世」と形容された本格派右腕だが、一軍の壁に苦しんでいる。4月に救援で2試合登板したが、防御率8.31と結果を残せずファーム降格。5月に再昇格したが、16日の阪神戦(東京ドーム)で1回持たず4失点の乱調と結果を出せず再びファームに落ちた。今月25日の侍ジャパンとの強化試合に6回から救援登板したが、1/3回を投げて4安打3失点と集中打を浴びて不本意な結果に。直球は球速が登板によってばらつきがあり、変化球もフォームが緩むことが指摘されていた。阪神・佐藤輝明伊藤将司日本ハム伊藤大海楽天早川隆久ら大卒新人の同期は主力として活躍している。発奮材料にしたい。

安定感を欠く投球の改善を


巨人・桜井俊貴


・桜井俊貴
今季成績19試合登板 0勝0敗4ホールド、防御率5.14
通算成績92試合登板 10勝12敗8ホールド、防御率4.81

 立命館大ではリーグ通算28勝をマーク。入団3年目まではファーム暮らしが長かったが、2019年は救援登板した5月23日のDeNA戦(東京ドーム)でプロ初白星を挙げると、6月から先発に配置転換されて首脳陣の期待に応える。交流戦で2勝0敗、防御率1.83と好成績を残し、シーズンでも自己最多の8勝をマーク。リーグ優勝に貢献した。しかし、この好調が持続しない。昨年は先発、救援で何度もチャンスを与えられたが、15試合登板で2勝4敗4ホールド、防御率4.95。一軍に定着できず、安定感を欠いた。今季も好不調の波が激しく、打たれだすと歯止めが利かず大量失点を喫する場面が。27歳と本来なら投手陣の中心にならなければいけない世代だ。後半戦はセットアッパーとして稼働したい。

育成からはい上がれるか


巨人・鍬原拓也


・鍬原拓也
今季成績 一軍登板なし
通算成績 26試合登板 2勝3敗2ホールド、防御率6.04

 中大では東都大学リーグ通算11勝をマーク。150キロを超える直球を武器に通算投球イニング165回で157三振を奪ったことから、「東都のドクターK」と称された。しかし、制球力が課題でなかなか克服できない。入団2年間で1勝のみと伸び悩んだため、同年オフに原監督の助言でサイドスローにフォームを改造。3年目の昨年8月に右肘頭の骨折が判明し、育成契約に。手術、リハビリを経て投球フォームをスリークォーターに戻して5月に実戦復帰した。今月24日のイースタン・西武戦(ジャイアンツ)に登板し、4回3安打無失点と調子を上げている。試練を乗り越えて、再び一軍のマウンドで躍動する姿を見たい。

写真=BBM
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング