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川口和久WEBコラム

日本代表メキシコ戦で感じた広島・森下暢仁のエースの階段とソフトバンク・甲斐拓也のすごみ/川口和久WEBコラム

 

頑張れ、大分バッテリー!


広島森下暢仁。写真=Getty Images


 7月31日のメキシコ戦(横浜)、日本代表の先発が広島の森下暢仁だった。

 昨年120試合制ながら10勝を挙げ新人王になった選手だが、2年目のジンクスなどまったく関係なく、6勝を挙げ、防御率はリーグ2位の2.29。当然のように今回の日本代表入りを果たした。

 この日は5回で2失点。結果としては味方打線に助けられての勝利だった。ヒットにされた球は甘めに入ったスライダーが多かったが、右打者のアウトコースを狙った球が逆球になって、詰まりながらも運ばれたヒットもあった。

 今回、1戦目のドミニカ共和国、メキシコとパワーヒッターがそろっていることもあるが、感じているのは、詰まらせる球はリスクがあるということだ。バットが折れることなく、詰まりながらも外野の前まで運ばれてしまうことがある。

 逆に有効だなと思ったのが外の緩いチェンジアップ。大抵の打者が体を泳がせ、空振りや引っ掛けた凡打になっていた。

 緩急は森下の武器でもあるし、今回の大会のキーマンになるかもと思った。

 ただ、この試合で捕手の甲斐拓也(ソフトバンク)は、それを前面に出さなかったように思う。もちろん、分からなかったわけじゃないだろうから、次のゲームのために隠したのかなと思って見ていた。

 中6日なら次は決勝の登板になる。今大会、攻守に冴えを見せる甲斐だが、そこまで考えてリードをしているとしたらすごい。

 もし森下と甲斐のバッテリーで世界一をつかんだらカープファン、ホークスファン、さらに2人の出身地である大分は盛り上がるだろうな。

 特に注目は森下だ。彼が世界一の胴上げ投手になったら野球ファン以外の認知度が上がり、メジャーからも注目されるだろう。

 間違いなく、もう1つ上のレベル、真のカープのエースになっていくはずだ。
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