■8月4日　準決勝GAME13(横浜スタジアム)
日本5−2韓国

　6回を終えて2対2の同点。流れを呼び込んだのは伊藤大海(日本ハム)の投球だった。

「投げたい気持ちでブルペンで準備していました」という伊藤。7回からマウンドに上がり一死からファン・ジェギュンを空振り三振に仕留めるとガッツポーズ。さらに二死一塁からカン・ベクホを見逃し三振で再びガッツポーズと気迫満点の投球を見せていく。続く8回、二死からキム・ヒョンスに二塁打を浴びたが、「2人で1つのアウトを取るつもりで大胆にいけました」と代打のチェ・ジュファンを冷静に低めのスライダーで二ゴロに打ち取りピンチを脱した。

　2回無失点の投球。心掛けていたのはリズムよくベンチに戻ることだ。「試合はどっちつかずの展開。打線にいい流れをという気持ちはありました」。そのとおりに、8回裏、打線は一気に3点を奪い勝ち越した。

「1球目から思い切って自分のボールを投げられました。(国際大会で)緊張感はあるけど、腹をくくっていくしかない。投げたくてウズウズしている。だからこそ思い切って」

　今季、ドラフト1位で日本ハムに入団した伊藤。若者らしく、怖いもの知らずで世界を相手に躍動している姿は実に頼もしい。

写真＝Getty Images