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東京2020オリンピック

侍ジャパン、準決勝までの“MVP”は山田哲人「オーラ、雰囲気はただならぬもの」

 

一番としてチームを牽引している山田


 1996年のアトランタ五輪以来、25年ぶりの決勝進出を決めた野球日本代表。苦しい試合も多かったがチームが一丸となり、グループステージから4連勝を果たして、悲願の金メダル獲得まで目前に迫った。その最大の立役者は山田哲人(ヤクルト)と言っていいだろう。

 4試合すべてに一番でスタメン出場している山田。通算で16打数5安打、1本塁打、7打点、打率.313をマークしている。グループステージ初戦のドミニカ共和国戦では9回裏、2点差を追いつき、さらに一死一、二塁のチャンスに中前打でつなぎ坂本勇人(巨人)のサヨナラ打を呼び込んだ。2戦目のメキシコ戦では4回に3ラン、8回に中前適時打を放ち計4打点。7対4の勝利に貢献している。

 準決勝のアメリカ戦は無安打に終わったが、韓国との準決勝では再び大仕事をやってのけた。2対2で迎えた8回裏、二死満塁でコ・ウソクの初球をとらえると、打球は左中間フェンス最上部を直撃。走者一掃のタイムリー決勝二塁打となった。

 井端弘和内野守備・走塁コーチは戦前、山田について「東京五輪でカギを握る存在になる」と語っていた。「プレミア12の決勝・韓国戦での逆転3ランもそうですし、彼は毎回良い所、“ココ”という場面で打ってくれる勝負強いイメージがあります」と続け、「若くして日本代表の常連となり、17年のWBCも経験しています。国際経験は今代表でもトップクラス。私は一塁ベースコーチに就くことが多いのですが、山田選手が醸し出すオーラ、雰囲気は、言葉では表現できないくらい、ただならぬものがあります」と大絶賛している。

「バットもしっかり振れている。体のキレもいいので、この状態を維持して決勝に臨みたい」と明るい表情を見せている山田。アメリカとの決勝でもキーマンとなりそうだ。

写真=Getty Images
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