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2021夏の甲子園

松商学園が史上初の4元号での勝利校に。夏の甲子園のこれまでの戦績は?【2021夏の甲子園】

 

1928年には全国制覇


松商学園は17安打17得点の猛攻で高岡商に勝利。4元号での全国大会勝利の第1号となった


■8月11日 1回戦
松商学園17−4高岡商

 4年ぶり37回目出場の松商学園(長野)が高岡商(富山)との1回戦(8月11日)を突破(17対4)。全国大会において大正、昭和、平成、令和と4元号での初の勝利校となった。

 3元号で勝利を挙げていたのは全国で15校。2019年夏(令和元年)に静岡、米子東(鳥取)、高松商(香川)、広島商、今春の北海、そして今夏は米子東、静岡が挑戦したが、いずれも初戦敗退だった。

 松商学園は春16回、夏37回出場の伝統校。春は1926、91年に準優勝、夏は中島治康(元巨人ほか)を擁した28年に優勝、24年は準優勝に輝いている。

 夏の戦績(下記)を元号別に掲載する。

▼大正 5勝3敗
▼昭和 15勝22敗
▼平成 6勝10敗
▼令和 1勝(今夏の1回戦終了時点)

【松商学園の夏の選手権戦績】
(1947年までは松本商として出場)
1920年(大正9)1回戦
1922年(同11)4強(2勝)
1924年(同13)準優勝(3勝)
1927年(昭和2)4強(2勝)
1928年(同3)優勝(5勝)
1933年(同8)※2回戦
1938年(同13)※2回戦
1940年(同15)4強(3勝)
1950年(同25)1回戦
1951年(同26)※2回戦
1952年(同27)※2回戦
1953年(同28)1回戦
1954年(同29)※2回戦
1958年(同33)※2回戦
1959年(同34)2回戦(1勝)
1963年(同38)2回戦(1勝)
1964年(同39)2回戦(1勝)
1967年(同42)2回戦(1勝)
1969年(同44)2回戦(1勝)
1975年(同50)※2回戦
1976年(同51)※2回戦
1977年(同52)1回戦
1978年(同53)1回戦
1979年(同54)※2回戦
1980年(同55)1回戦
1986年(同61)1回戦
1991年(平成3)8強(3勝)
1992年(同4)1回戦
1993年(同5)1回戦
1997年(同9)1回戦
1999年(同11)※2回戦
2000年(同12)3回戦(2勝)
2005年(同17)1回戦
2007年(同19)1回戦
2008年(同20)1回戦
2017年(同29)2回戦(1勝)
2021年(令和3)1回戦突破(1勝)
※は初戦

積み重ねてきた先輩への敬意


 夏27勝のうち戦前は15勝。戦後で上位へ進出したのはエース・上田佳範(現日本ハムコーチ)を擁した1991年春のセンバツ準優勝と同夏の8強である。2011年に早大、プリンスホテルで活躍した足立修氏が母校監督に就任。15年春のセンバツは初戦敗退も、直江大輔(当時2年、現巨人)がいた17年夏は17年ぶりの白星を挙げた。4年ぶりとなる夏の初戦突破は記念すべき1勝となった。

 足立監督は試合後、4元号での勝利について問われると、こう答えた。

「よく言われました。これで勝ったら、と。ただ、私たちが4元号(勝利の記録を)を(すべて)作ったわけではないので、先輩にはホントに敬意を表するとともに、きょう勝った選手にはホントに感謝したいなというふうに思っています」

 これで、松商学園は甲子園春夏通算40勝だ。

「出場回数もそうですけれども、先輩方が積み重ねたものには敬意を表しますし、また今日、新たに1勝してくれた選手には、ホントに感謝したいなと思っています」

 もちろん、初戦突破で満足していない。学校創立は1898年で、野球部創部は1913年。伝統校を率いる足立監督は「MATSUSHO」における令和の歴史を、一つひとつ記していく。

文=岡本朋祐 写真=牛島寿人
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