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清宮幸太郎、中田翔、中村剛也…高校通算本塁打のトップ10、本塁打王になれたのは何人?

 

「高校通算本塁打」は、公式戦、練習試合を通じ、高校時代に放ったとされる本塁打の総数だ。多いほど「強打者」と評価され、通算本塁打が歴代上位になるような高校生はドラフトでも注目を集めることになる。では、高校通算本塁打の多い選手はプロで「本塁打王」になれたのだろうか?

高校では活躍も多くはタイトルには届かず


西武中村剛也は6度のホームラン王に輝いている


 2021年8月10日時点での高校通算本塁打Top10は以下のとおり。

第1位 111本……清宮幸太郎(早稲田実業)
第2位 107本……山本大貴(神港学園)
第3位 97本……黒瀬健太(初芝橋本)
第4位 94本……伊藤諒介(神港学園)
第5位 87本……中田翔(大阪桐蔭)
第6位 86本……大島裕行(埼玉栄)
第7位 85本……横川駿(神港学園)
第8位 83本……鈴木健(浦和学院)
同8位 83本……中村剛也(大阪桐蔭)
第10位 78本……田原伸吾(此花学院)

 このうち、高校卒業後にプロの世界に入ったのは清宮幸太郎、黒瀬健太、中田翔、大島裕行、鈴木健、中村剛也の6人。それ以外の4人は高卒で社会人野球、または大学進学後に社会人野球という道を歩んでいる。

 プロに入った6人のうち、最多本塁打のタイトルを獲得したのは高校通算83本で歴代8位タイの中村剛也のみ。中田翔は過去3度リーグ2位の本塁打を放っているが、タイトルにはあと一歩届いていない。歴代最多111本を放っている清宮は、プロ入り後は7本がシーズン最多。これからの活躍に期待したいところだ。

 唯一本塁打王になっている中村は、入団4年目の2005年に80試合で22本塁打を放つと、2008年に46本塁打で初タイトルを獲得。翌2009年も連続で本塁打王になり、以降は2011年、2012年、2014年、2015年と歴代3位となる6度のホームランキングに輝いている。高校通算本塁打Top10では唯一の本塁打王ではあるが、その実績もズバ抜けている。

 Top10以下の「高校通算本塁打上位選手」でも本塁打王は厳しいようだ。例えば、高校通算本塁打Top20にまで範囲を広げてみても、本塁打王になっているのは通算73本の巨人岡本和真(2020年本塁打王)のみ。メジャーでも活躍した強打の捕手・城島健司(高校通算70本)や中日高橋周平(高校通算71本)、平田良介(高校通算70本)もいるが、本塁打王となると厳しい。

甲子園通算トップも本塁打王にはなれなかった


甲子園で4本塁打の松井は巨人で3度のホームラン王に


 では、「甲子園通算本塁打数」ではどうだろうか? 甲子園通算本塁打数の上位10人は以下のとおりだ。

第1位 13本……清原和博(PL学園)
第2位 6本……桑田真澄(PL学園)
同2位 6本……元木大介(上宮)
同2位 6本……中村奨成(広陵)
第5位 5本……香川伸行(浪商)
同5位 5本……鵜久森淳志(済美)
同5位 5本……森友哉(大阪桐蔭)
同5位 5本……平田良介(大阪桐蔭)
同5位 5本……藤原恭大(大阪桐蔭)
第10位 4本……松井秀喜(星稜)
同10位 4本……土肥梅之介(市岡中)
同10位 4本……山下実(第一神港商)
同10位 4本……藤井進(宇部商)
同10位 4本……内之倉隆志(鹿児島実業)
同10位 4本……荻原誠(大阪桐蔭)
同10位 4本……原島正光(日大三)
同10位 4本……広井亮介(智弁和歌山)
同10位 4本……北條史也(八戸学院光星)
同10位 4本……中田翔(大阪桐蔭)
同10位 4本……野村佑希(花咲徳栄)

 1リーグ時代では、阪急に進んだ山下実が1936年秋季に2本で本塁打王になっている。2リーグ制となった1950年以降で見ると、本塁打王は3度獲得した松井秀喜のみ。甲子園通算13本の清原和博は37本塁打を放ったシーズンもあったが、残念ながらタイトルには届かなかった。甲子園大会という強豪が集う場で多くの本塁打を放った選手でも、プロで本塁打を量産するのは難しいのだ。

 高校通算本塁打Top10のうち、プロで本塁打王になったのはたった1人。もちろん、プロの世界でも優秀な成績を残している選手はいるが、リーグの頂点に立つような成績を残すのはそう簡単ではないようだ。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
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