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「これが誇りになるかというと、今はまだ分かりません」と語っていた昨季2冠王の岡本和真

 

2年連続の2冠王へ


8月25日の広島戦で決勝2ランを放った巨人・岡本


 頼れる四番だ。8月25日の広島戦(東京ドーム)。3対3で迎えた8回裏、無死一塁で打席に入った岡本和真コルニエルが投じた初球、真ん中高め157キロの直球をとらえる。打球は左中間席に飛び込む勝ち越し2ランに。5対3で勝利した2位・巨人は首位・阪神に1ゲーム差と迫った。

 レギュラー定着以降、とにかく岡本は0ボール0ストライクに強い。同カウントでは今季11本目の本塁打。初球から振れる準備をして打席に入り、ファーストストライクを逃さない高い集中力がリーグトップを走る31本塁打をマークしている礎となっているのは間違いない。87打点もリーグトップ。岡本は昨季も本塁打、打点でタイトルを奪取しているが、2年連続で2冠王に輝けば巨人では1977年王貞治以来、実に44年ぶり。だが、その快挙の達成が視界に入っているのは、決しておごらない性格が根底にあるからだろう。

 昨季タイトルを獲得したことに関して、今春キャンプで行った週刊ベースボールのインタビューにて岡本は次のように語っていた。

「タイトルを獲得できたことはうれしいです。プロ野球選手である以上、一度は現役の間に獲りたかったので。ただ、これが誇りになるかというと、今はまだ分かりません。タイトルに関しては、ほかの選手との兼ね合いもあって、運もあると思いますし。しかも、今年も同じように成績が残せるとは限らないのがプロの世界の難しいところ。なので、日本シリーズが終わって、20年のシーズンのことはもう、完全に頭から切り離しました。ただ、周りの方はそう見てはくれなくて、昨年の成績があるので、求められる成績はそれ以上に高くなっていくと思います。それはしっかりと受け止めた上で、僕は僕で目の前のシーズンに向けてやるべきことをやって、準備を整えて開幕を迎えたいです。僕の中では毎年、すべての成績でキャリアハイを更新していく、ということをターゲットにしていますので、そのために毎日のトレーニングをしっかりやっていきたいです」

 今季は史上25人目の4年連続30本塁打も成し遂げた。25歳シーズンでの達成は巨人の先人、王、松井秀喜に続く史上3人目で右打者では史上初だったが、この姿勢がある限り、今後もあらゆる偉業を打ち立てるだろう。

写真=BBM
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