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【開幕5カ月採点】巨人80点、ヤクルト90点、中日40点…セ・リーグ6球団のここまでの評価は?

 

開幕してから早くも5カ月が経過したセ・リーグ。各球団、残り50試合を切っているが、果たして順調に戦うことができていたのか。セ・リーグ6球団の現状を100点満点で採点した。
記録は8月30日現在

読売ジャイアンツ



1位・巨人 80点

 8月29日の中日戦(バンテリン)に勝利し、阪神を逆転、4月1日以来の首位に浮上した。交流戦を終えた時点では、阪神に7ゲーム差をつけられるなど苦しい状況だったことを考えれば、99試合時点で逆転したことに大きな意味がある。前半戦は故障、新型コロナウイルス感染、不調などでベストメンバーがそろわず、苦しい戦いを強いられたが、投手では中川皓太、野手では吉川尚輝が復帰するなど、優勝争いが本格化する9月戦線に向けて戦力が整いつつあるのはプラス材料。プロ3年目で初の10勝に到達した高橋優貴、本塁打、打点の2部門でセ・リーグのトップをいく岡本和真が投打の殊勲者か。今後のタイトル争いにも注目だ。

東京ヤクルトスワローズ


ヤクルトナイン


2位・ヤクルト 90点

 開幕3連敗から始まったシーズンだが、現在はAクラスをキープするまでの戦いを見せており、優勝を狙える位置にいる。今季の戦いぶりは、高く評価していいのではないか。ただ、不安材料がないわけではない。中継ぎが打ち込まれることもあれば、自慢の強力打線が機能しないこともある。たとえば8月27日のDeNA戦(東京ドーム)でヒットを打ったのは、ルーキーの元山飛優のみだった。もともと超強力投手陣を擁しているとは言いがたいだけに、今後優勝を目指す上で、打線の爆発は必要不可欠だろう。ただ、チームの団結力と雰囲気の良さはリーグでもNo.1で、残り2カ月、投打がかみ合えば頂点も遠くない。

阪神タイガース


阪神・西勇輝(左)、坂本誠志郎


3位・阪神 70点

 4月から守ってきた首位の座を約5カ月目となる8月29日に明け渡し、3位となった阪神。開幕直後から投打がかみ合い、独走状態の時期もあった。交流戦でも11勝7敗で2位に入るなど好調を維持していたが、交流戦明けから少しずつチーム状態が悪くなっていく。少ない得点を先発陣が踏ん張り、中継ぎ、抑えが踏ん張ることで追加点を生み出していたが、8月に入り、先発陣が点を与え、中継ぎ陣も踏ん張れない状況が出てきた。エースの西勇輝も自己ワーストの6連敗とトンネルを抜け出せない。打線もつながりを欠いている状況だ。8月27日からの広島3連戦(マツダ広島)では四番・大山悠輔、黄金ルーキーの佐藤輝明がスタメンを外れた試合があるなど、苦しい状況が続いている。

中日ドラゴンズ


中日ナイン


4位・中日 40点

 開幕から5カ月が過ぎ、100試合を消化した時点で37勝49敗14分。借金12を抱え、気づけば最下位争いを演じている。低迷の原因が投手陣ではなく打撃陣にあることは、もはや説明するまでもないだろう。とにかく打てない。あと1本が出ない。投手陣の踏ん張りでロースコアの勝負になっているが、開幕から打てない重苦しさがベンチを覆っている。深刻なのは故障者続出による戦力ダウンではないということだ。圧倒的な実力不足であり、選手層の薄さ。優勝はもちろんクライマックスシリーズ進出の目標も厳しくなってきた。先行逃げ切りを得意とする投高打低のチームではあるが、残り試合は打線が奮起して少しでも借金を減らしていきたい。あるいは来季へ向けて若手を積極的に起用するべきかもしれない。

広島東洋カープ


広島・佐々岡真司監督


4位・広島 40点

 広島は、中日、DeNAとわずかな差の中で4位争いを繰り広げており、CS進出も遠くかすんでいるのが現状だ。5月下旬に新型コロナ禍がチームを襲い、主力選手が何人も戦列離脱、チームの構想が崩れてしまったのが大きな要因だが、いつまでもそれを言っていても始まらない。現状を見ると、攻撃ではチーム打率(リーグ2位)の割には得点力が低いこと、投手では栗林良吏につなぐセットアップが固まっていないことが課題として残り続けている。攻撃のほうはレギュラーになってキャリアの浅い選手が多く、今後もしばらくは多彩な攻めは難しいか。投手のほうは、調子を見ながら構成していく方針だが、首脳陣の眼力が問われてきそうだ。

横浜DeNAベイスターズ


DeNA・三浦大輔監督


6位・DeNA 30点

 開幕直後の大型連敗で、3・4月は6勝21敗4分と借金15からのスタートとなった今季。交流戦で3位につけ波に乗るかと思われたが、今一つ勝ちきれなかった。6月は貯金4を作るも、7月は借金1、8月も借金1で、チームはいまだ借金14を抱える。スタートダッシュの重要性を痛感させられたシーズンと言えよう。とはいえ、崩壊した先発陣は立て直しが進み、今永昇太濱口遥大大貫晋一ら先発ローテは徐々に安定し始めた。攻撃陣は“本塁打頼み”の傾向は変わらないが、投打がかみ合えば浮上の可能性はある。31日からは86日ぶりに本拠地、横浜スタジアムでの試合を迎える。巻き返しの足がかりにしたい。

写真=BBM
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