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【開幕5カ月採点】オリックス90点、楽天70点、ソフトバンク40点…パ・リーグ6球団のここまでの評価は?

 

開幕してから早くも5カ月が経過したパ・リーグ。各球団、残り50試合を切っているが、果たして順調に戦うことができていたのか。パ・リーグ6球団の現状を100点満点で採点した。
記録は8月30日現在

オリックス・バファローズ



1位・オリックス 90点

 山本由伸宮城大弥が11勝を挙げるなど先発陣は安定も、開幕直後は不安定な戦いだった。だが、5月に福田周平が再昇格を果たしてリードオフマンに定着すると宗佑磨との一、二番コンビが幾度となく好機を演出。三番・吉田正尚、四番・杉本裕太郎が走者をかえす得点パターンが確立すると一気に浮上し、6月20日に首位に。以降、ガッチリと首位固めをしている。後半戦に入れば助っ人がチームを支える奮闘ぶり。ジョーンズは代打で抜群の集中力を発揮して決定打を放ち、途中加入のスパークマンバルガスの両右腕も仕事を果たすなど、若手、中堅、ベテランに加えて助っ人の働きも大きい。T-岡田の故障離脱が心配だが、着実に向上を示している“チーム力”で悲願の優勝まで突き進む。

千葉ロッテマリーンズ



2位・ロッテ 90点

 開幕5連敗も好調打線が奮起して4月中に借金を返済。スタートダッシュの失敗を早々にカバーした。ただ、投手陣が不安定、さらに正捕手・田村龍弘の離脱もあり一気に浮上とはいかず。それでも踏ん張り、6月には救援右腕の国吉佑樹、強肩捕手・加藤匠馬、先発左腕・ロメロと相次いで補強すると、7月に入り打撃不振で二軍降格していた藤原恭大が昇格を果たして好打俊足で二番に定着すれば、打線の厚みがさらに増した。後半戦スタート後に一時は4位転落も、8月27日から楽天を3タテするなど4連勝を飾って一気に2位へ。首位・オリックスとは2.5ゲーム差と逆転優勝も射程圏内。「この1点を、つかみ取る。」のスローガンのもと、僅差をモノにする勝負強さが増したナインが、パを盛り上げる。

東北楽天ゴールデンイーグルス


楽天・涌井秀章


3位・楽天 70点

 前半戦を2位で乗り切るも、後半戦は5カードを終えた時点で4勝6敗2分と波に乗れない。8月27日からのロッテ戦(楽天生命パーク)に3連敗して2位の座を相手に明け渡した。田中将大岸孝之を投入しながらこの結果で、数字以上にダメージは大きい。開幕から好調で首位に立つこともあったが、次第に失速していくのは昨年と同様のパターンだ。総括すれば合格点は与えられるものの、先行き不安の感は否めない。開幕投手を務めた涌井秀章は2試合連続で早い回でKOされ、二軍再調整に。8月28日のロッテ戦では岸が3被弾を喫して敗れるなど、盤石と言われた先発陣に見られる。ほころび。早くも正念場を迎えている。

福岡ソフトバンクホークス



4位・ソフトバンク 40点

 開幕から悩まされた“離脱者問題”。エースを欠き、セットアッパーを欠き、守護神を欠き、クリーンアップの一角を欠き……。例年に比べてチーム内の大事なポジションを任されている選手たちが多く離脱したことで、前半戦はかなり厳しい戦いを強いられた。それでも、何とか勝率を5割にとどめ、後半戦に向けてケガ人たちが戻ってきて仕切り直し! と思っていたのだが……。後半戦スタート時点で一軍だったのは、エース・千賀滉大のみ。そして今後は、L.モイネロが左手首の違和感でリハビリ組へ。守護神・森唯斗は二軍で実戦復帰したものの、Y.グラシアルはいまだ復帰のメドが立っていない。こんなときこそ新助っ人のD.アルバレスも加入した攻撃陣に奮起を期待したいのだが、ちぐはぐでもどかしい状況は相変わらずだ。前半戦踏ん張ってきたリリーフ陣も、例年以上の過度な負担にほころびも見られている。千賀を中心とした先発陣が頑張っている間に、攻撃陣の勢いを取り戻したい。

埼玉西武ライオンズ



5位・西武 30点

 借金5の5位で前半戦を終え、後半戦の巻き返しを誓っていたが、浮上の目が見えない。後半戦5カードを終えたが勝ち越しはなし。15試合で4勝8敗3分。借金は9にまで膨れ上がってしまった。8月27日からの最下位・日本ハムとの3連戦(メットライフ)は特例2021により森友哉山川穂高が登録抹消となり打線が苦しい状況だったが(山川は29日に復帰)、それ以前に先発陣が振るわなかった。初戦の松本航が4回1/3を3失点、2戦目の今井達也が5回を7失点、3戦目の本田圭佑は4回を4失点と試合がつくれない。2敗1分けに終わり、日本ハムとは2.5ゲーム差に。3位・楽天とは6ゲーム差でCS進出よりも、最下位転落ほうが現実的だ。投打に課題が多い現状だが、残り43試合、来季につながる戦いをしなければいけない。

北海道日本ハムファイターズ


日本ハム・野村佑希


6位・日本ハム 25点

 後半戦の3勝5敗4分けを含み33勝47敗13分け、借金14と最下位から浮上の兆しは見えない。後半戦最初のソフトバンク戦では3試合連続無得点の深刻な打撃不振に陥ったが、野村佑希が18日以降9試合連続安打、27日からの西武3連戦(メットライフ)は王柏融が計6打点を挙げるなど、7、8、6得点と打線が復調の気配を見せている。一方で奮闘していた投手陣に疲れも。杉浦稔大が9回のリードを守り切れず2度の救援失敗。28日の西武戦では7対0から同点に追いつかれた。3分けは勝利をほぼ手中にしていた試合。投打がかみ合わず勝ち星が増えない状況をどう打破するか。中田翔の電撃移籍で激震が走った今こそ、チーム一丸となって戦う姿勢を見せたい。

写真=BBM
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