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亀井善行、糸井嘉男、石川雅規…セ・リーグ6球団「最年長選手」の現在地は?

 

チームの精神的支柱であり、頼りになるベテラン。その中でも最年長選手は今季、どのようなプレーを見せてくれているのだろうか。セ・リーグ6球団の「最年長選手」の現在地は?
記録は9月3日現在

読売ジャイアンツ



 7月28日に39歳となった亀井善行がチーム最年長。その3日後に誕生日を迎えた中島宏之も同世代だが、亀井は生え抜きで、球団17年目のキャリアも現役選手の中では最長だ。今季の先発出場は18試合にとどまるが、主に左の代打として期待され、3月26日の開幕戦(対DeNA)では、プロ野球史上初となる開幕戦代打サヨナラホームラン。お立ち台では「始まったばっかりですが、今年一番の当たりでした」と秀逸なコメントでスタンドを沸かせた。ここまで打率は.202だが、勝負強さと豊富なキャリアを誇るベテラン選手。首脳陣の信頼も厚く、優勝争いが佳境を迎える後半戦でその力が必要となる。

阪神タイガース



 近大の後輩ルーキー・佐藤輝明の勢いに押され、今季は代打の切り札として打席に立つ。7月31日に40歳を迎えた糸井嘉男は、それでも存在感を示している。8月27日の広島戦(マツダ広島)の8回二死一、三塁の場面に代打で登場。一塁走者・熊谷敬宥の盗塁もあり、二、三塁となってからライトへ2点タイムリーを放ち1点差まで追い上げた。翌28日の同戦では4回に代打で登場し二塁打を放ちライトの守備へ。3日の巨人戦(甲子園)でも6回に代打で適時二塁打と、きっちり役割を果たしている。今季3本塁打に11打点と衰えを見せていないだけに、これから始まる激しい優勝争いには欠かせないベテランであることには違いない。

東京ヤクルトスワローズ



 チーム最年長は、1980年生まれ、41歳の石川雅規だ。プロ20年目を迎えた左腕は今季、プロ入り後初めて開幕を二軍で迎えた。しかし不屈の男は調整を重ねファームで圧倒的な成績を残すと、4月に一軍昇格。6月4日の西武戦(神宮)では、大卒投手として史上初となる20年連続勝利を手にした。通算176勝で、現役投手では最も200勝に近い。今季は味方の援護に恵まれないなど白星はついてこないが、防御率2.40と安定した投球を見せており、偉業達成を誰もが信じてやまない。若手投手にも積極的に助言を与え、投球でも姿勢でも、チームに欠かせない存在である。

中日ドラゴンズ



 4月で44歳となり、チームどころか球界最年長。また松坂大輔(西武)が今季限りの引退を表明したことで、1990年代を知る唯一の選手となった。2013年から8年間所属した阪神を戦力外となり、今季から古巣の中日に復帰。背番号9を与えられ、当初は「代打の切り札」として期待されたが、今やクリーンアップの一角を占める。年齢的なこともあり、常時出場というわけにはいかないが、得点力不足のチームにおいて貴重な戦力だ。「まだまだうまくなれると思っていますから」と福留。飽くなき向上心、練習に取り組む姿勢などは若手の良きお手本にもなっている。この調子なら来年も現役続行。引退する理由はどこにもない。

広島東洋カープ


広島・長野久義


 石原慶幸の引退で、今季からチーム最年長は12月に37歳になる長野久義となった。昨年末の契約更改の席では「ちょっと嫌なんですけど。それはまっちゃん(松山竜平)に任せます」と、最年長を“拒否”し、気分はまだまだ若い。丸佳浩(巨人)のFAに伴う人的補償で移籍して3年目、持ち前の気配りでチームにも溶け込んでいる。今季はここまで出場51試合で打率.214、2本塁打、11打点と、得点圏打率.403、代打打率.400を記録した昨年と比べると低調だが、一番に入った9月2日のDeNA戦(横浜)では先制2点打を放つなど、スタメンの日は着実にヒットを打っている。例年スロースターターだけに、ここからまだまだ追い上げていきたい。

横浜DeNAベイスターズ


DeNA・大和


 若いベイスターズにおいて33歳の大和が最年長となる。ルーキーの牧秀悟にアドバイスを送るなど、年下の選手にとっては頼りになる存在だ。阪神で攻守にわたり存在感を発揮し、2018年のDeNA移籍後も遊撃のレギュラーを張ってきた。しかし、後半戦は2年目の森敬斗の成長もあり、スタメン出場の機会を減らしている。とはいえ、今季の得点圏打率.396と無類の勝負強さを見せ、チームの窮地を救う鮮やかな内野守備は健在。ベテランとは呼ぶには違和感のある若々しい33歳が、屋台骨となりチームを支えている。

写真=BBM
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