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広島の坂倉将吾に続く打者はいるのか…規定打席未満の高打率打者には誰がいる?

 


 広島の坂倉将吾が、9月7日の中日戦で規定打席に到達。坂倉は規定打席未満ながら、セ・リーグの首位打者以上の打率を残していた選手だ。そのため、規定打席に到達したことで一躍打率ランキングトップに躍り出た(.329)。では、坂倉のように「規定打席未満ではあるものの、高打率を残している打者」は他にいるのだろうか?

規定打席到達の可能性を残す選手では誰が打率トップ?



 今回は、規定打席未満(2021年9月9日終了時点)の中から、最終的な規定打席(443打席)到達の可能性が残されている選手を対象に調べてみた。その結果、打率.250以上の選手は以下のようになった。

・福田周平(オリックス) 打率.284(317打席)
小園海斗(広島) 打率.283(311打席)
サンタナ(ヤクルト) 打率.276(294打席)
木下拓哉(中日) 打率.271(309打席)
淺間大基(日本ハム) 打率.269(312打席)
松原聖弥(巨人) 打率.262(324打席)
※( )内は9月9日終了時点での打席数

 最上位はオリックスの福田周平で打率.284。8月、9月と調子は落としているが、6月には月間打率.360をマークするなど勢いに乗ったときの打撃には目を見張るものがある。規定打席まではあと17。規定打席到達と同時に打率ランキング上位に食い込む可能性もある。優勝を目指すチームを引っ張るリードオフマンとしても、ここからさらに打率を上げていきたいところだ。

 セ・リーグ最上位は広島の小園海斗だ。一時期は高い打率を誇っていたが、現在は打率.283と下がってしまっている。9月も安打が出ない試合が続いたが、9月7日の中日戦では5打数3安打をマーク。続く8日、9日もヒットを放っており、復調の兆しを見せている。規定打席まではあと14。チームメートの坂倉が一躍打率トップに躍り出たが、そこに続けるか注目だ。

 ヤクルトのサンタナ、中日の木下も勢いのあるバッターだ。特に木下は9月に入って絶好調で、17打数7安打、月間打率は.412と急激に打率を上げている。規定打席まではあと25。捕手のため出場試合は限られてくるが、面白い存在だといえる。サンタナも、9月7日から3試合連続で2安打を放っており、優勝争いをするチームに欠かせない存在。淺間も9月に入り再び調子を上げており、打撃で苦しむチームを救うバッティングを期待したい。


打率.250以下で規定打席到達の可能性がある選手は?


中日・京田陽太


 ここまで打率.250以上の選手を挙げたが、打率が.250より下で規定打席到達の可能性がある選手は以下の6人が挙げられる。

・京田陽太(中日) 打率.248(314打席)
渡邉諒(日本ハム) 打率.242(312打席)
大城卓三(巨人) 打率.237(299打席)
松田宣浩(ソフトバンク) 打率.233(330打席)
愛斗(西武) 打率.221(309打席)
今宮健太(ソフトバンク) 打率.219(319打席)
※( )内は9月9日終了時点での打席数

 京田陽太や渡邉諒など、今季なかなか調子が上がらない選手が並ぶ。この中では、巨人の大城卓三は、正捕手の座を盤石にするためにも、打率をさらに上げ、自身初の規定打席到達を目指したいところだ。松田宣浩は昨季と同様に打率は低迷。チームのAクラス入りのためにも奮起が期待される。同じくソフトバンクの今宮健太は、序盤不調だったが、8月には月間打率.308と復調気配を見せていた。しかし、9月に入ってからは再びバットが湿っており、なかなか打率が上がらない状況が続いている。西武の愛斗は一発はあるがやはりミート力が課題。若獅子の成長に期待だ。

 今後、規定打席到達が目される選手の中には残念ながら坂倉のように現在打率3割超えの選手はいなかった。しかし、オリックスの福田や広島の小園といった、打率.280以上をマークしている選手もおり、今後次第では規定打席到達+3割到達の可能性もある。果たしてシーズンを終えるころにはどのような打率ランキングになっているのか、今後も目が離せない。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
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