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桜井俊貴、小笠原慎之介、今永昇太…セ・リーグ6球団「2015年ドラフト1位指名」の現在地は?

 

今年は10月11日にドラフト会議が行われる。やはり最注目はドラフト1位になるが、果たして今から6年前に最上位で指名された選手はチームの戦力となっているのだろうか。2015年秋のドラフトで1位指名されたセ・リーグ6球団の選手の現状を見ていく。
記録は10月1日現在

読売ジャイアンツ



 立命大時代にリーグ戦通算56試合登板、28勝8敗、防御率1.10、通算306奪三振を記録するなど、その実績を評価されて単独1位指名で入団した。新人年から開幕先発ローテーション入りした桜井俊貴だったが、デビュー戦でヒジの違和感を訴え、1年目はこの1試合のみの登板にとどまったのは不運だった。最も好成績を収めたのは4
4年目。当初は中継ぎ、先発と定まらなかったが、途中、先発に固定され、シーズントータルで8勝を挙げてV奪回に貢献した。ただ、良い時期は続かない。通算防御率4.87が示すように、好不調の波も激しく、被本塁打も多い。今季も一、二軍の昇降格を繰り返し、9月27日、今季4度目(中断期間除く)の登録抹消で現在も二軍調整中だ。

阪神タイガース



 もうあれから6年が経過する。2015年秋のドラフト1位で明大の高山俊に入札した阪神とヤクルト。当時の金本知憲監督とヤクルト・真中満監督が抽選を行い……。ここでは詳細を省くが紆余曲折あり阪神に入団し、16年のセ・リーグ新人王に輝いた。しかし、そこからはなかなかレギュラーに定着できていない。打撃センスはチームNo.1なのは誰もが認めるところだがチーム事情もあり、今季はここまで一軍出場ができていない。ファームではチーム最多の95試合に出場しウエスタン優勝に貢献した。来季はもう一度、打撃を磨きレギュラー獲りを目指していく。

東京ヤクルトスワローズ


ヤクルト・原樹理


 東洋大の右腕・原樹理が2015年のドライチだった。プロ入り後は長い間右肩痛に苦しんできたが、今季は見事に復活した。今季初登板となった7月10日の広島戦(神宮)こそ4回途中2失点で敗戦投手となったが、2試合目となった8月29日のDeNA戦(東京ドーム)では7回無失点。9月19日の広島戦(神宮)でも6回1失点で2勝目を挙げるなど、先発としてしっかり試合をつくっている。9月5日の広島戦(東京ドーム)では中継ぎとして登板し、先発でも中継ぎでも、「チームのために」と腕を振っている。プロ6年目、ファンの期待に応えるシーズンとなりつつある。

中日ドラゴンズ



 神奈川の名門、東海大相模高のエースとして高校3年夏に甲子園で全国制覇。その年のドラフトで中日に入団した。1年目の5月に早くも一軍デビューを飾り、3年目には20歳で球団史上最年少の開幕投手を務めている。昨年までの5年間は、毎年勝利こそ挙げているものの、左肩、左ヒジの故障に悩まされ、シーズンを通して投げ抜いたことは一度もない。だが、今年は開幕から先発ローテーションを守り、大きな存在感を見せている。ストレートの威力が増し、すでに自己最高となる7勝をマーク。6年目にして初となる規定投球回数到達も見えている。悲願とも言えるこの目標を達成し、来シーズンのさらなる飛躍へつなげたいところだ。

広島東洋カープ


広島・岡田明丈


 広島は速球派右腕の岡田明丈が2015年秋のドラフト1位だ。ルーキーイヤーの16年から先発入りすると、18年までに通算24勝と、チームのリーグ3連覇にローテーション投手として貢献した。しかし、19年以降は制球を乱すことが多く、ほとんどがファーム暮らし。昨季はその速球をリリーフで生かすプランだったがうまくいかず、その後も、時に先発、時にリリーフと、起用法も模索が続いている。今季も、ファームで当初は先発でスタートしたが安定せず、夏場からはリリーフに。その結果、まだ安定感を得るには至っていないが、一時のように四球を連発するということはなくなってきた。球威には素晴らしいものがあるだけに、復活を期待したい選手だ。

横浜DeNAベイスターズ



 2015年秋のドラフトでトップ評価だった駒大のエース、今永昇太。大学4年春は左肩の故障でリーグ戦未登板だったこともあり、多くの球団は指名を回避。そんな中、DeNAが1巡目での単独指名を成功させた。プロ入り後は、ルーキーイヤーで8勝を挙げると、2年目には11勝でチームの日本シリーズ進出の原動力となった。不調、ケガなどもありプロでは浮き沈みの多いキャリアを送っているが、ベイスターズでエースの座を築いている。今季は昨年行った左肩クリーニング手術から復活。先発陣の先頭に立って左腕を振る。

写真=BBM
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