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5年ぶりのセンバツへ好発進の早実。「チームに勢いをつけてくれた」。急成長した左打者が原動力に

 

2年秋に初めてメンバー入り


早実の五番・細谷俊輔(2年)は東京大会1回戦(対新宿高、10月3日)で初戦突破に貢献した


 大会初戦の「入り」とは、どのチームも硬くなるものである。早実は10月3日、東京大会1回戦(対新宿高)を5回コールド(10対0)で、2回戦への進出を決めた。

 早実・和泉実監督が勝因に挙げたのは、1回裏二死二、三塁からの五番・細谷俊輔(2年)の先制となる右越え二塁打だった。

「勝負強いんです。この2点が大きかった。チームに勢いをつけてくれた」

 新チーム結成以降、急成長した左打者だ。2年秋にして初めてメンバー入りし、持ち前の長打力で6本塁打を放ち、背番号9を着けた。

 第2打席では右越え三塁打、第3打席は一塁手の右を鋭く破る安打を放ち、3安打4打点の大活躍も、反省を口にする。

「右方向の打球が多かったので、広角に打てるようにしたい。下半身の力を、上半身に連動させるスイングを意識しています」

 好きな選手はソフトバンク柳田悠岐。「今夏までは実力がなくて、ベンチに入れなかった。この秋はチームの力になりたい」と力を込める。和泉監督は「もともと肩も強いし、足もある。これからマークされていくとは思いますが、中軸として期待しています。秋は勝ち上がれば週末ごとの試合になるので、一戦一戦、成長していってほしいです」と語る。

 東京大会は、来春のセンバツ甲子園出場への重要な資料となる。細谷は目標を語る。

「甲子園優勝を目指しています。とはいえ、まだ力不足ですので、1試合、1試合、力をつけていきたいと思います」

 早実のセンバツ出場は、清宮幸太郎(現日本ハム)が主将だった2017年が最後である。5年ぶりの春へ、まずは好発進した。

文=岡本朋祐 写真=BBM
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