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九里亜蓮、梅野隆太郎、又吉克樹…セ・リーグ6球団「今季FA権を取得した選手」の現在地は?

 

オフになると注目されるのはFA権を擁している選手の動向だ。チームを離れる決断を下すのか、それともとどまるのか。その行方が来季の優勝争いに大きく影響を及ぼす。ここでは、今季FA権を取得したセ・リーグ6球団の主な選手の現在地を探っていく。
記録は10月18日現在

広島東洋カープ



 広島では、大瀬良大地と九里亜蓮が今季中に新たに国内FA権を取得、堂林翔太が今後の登録日数次第では国内FA権取得の可能性を残しているのが現状だ。取得済みの2人はともにバリバリの先発ローテーション投手。もしも宣言するようなら大争奪戦は必至だ。ただ、大瀬良はエースであり、投手キャプテンという立場もあって、いきなりFA市場に打って出る可能性はやや考えづらいか。一方、熱い視線を浴びそうなのが九里だ。今季は最多勝を争う実力で、かつ故障知らずのタフネス。年俸もBランクには入るはずだが今季は8700万円(推定)と他球団から見ると好条件がそろっている。まずは初タイトルへ全力投球となるが、このオフ、本人の決断はいかに。

阪神タイガース



 前日に、嶌村聡球団本部長が祝福の言葉を伝えたという。今年5月13日に国内FA権を取得したのが梅野隆太郎だ。捕手として3年連続ゴールデン・グラブ賞を獲得ししており、もしFAするようであれば、オフの話題となる可能性は高い。「必要な戦力。この先もタイガースでやってもらいたい」とは嶌村球団本部長。前半戦は得点圏打率が5割を超えるほどの勝負強さを見せた。現在も打撃が下降気味ながら得点圏打率は3割超え。扇の要としてもチームに欠かせない存在。現状はチームがまだまだ優勝争いをしており、そういう話はオフになってから。ただ、阪神ファンは来季もともに優勝を――と願っているはずだ。

中日ドラゴンズ



 プロ8年目の今シーズンは開幕から先発に抑えにフル回転の大活躍。すでに65試合に登板し、3勝2敗8セーブ33ホールド。防御率は1.30と抜群の安定感を見せている。春季キャンプ中にダルビッシュ有(パドレス)から教えを受けたカットボールを磨き、徹底した準備でマウンドに上がっていることが大きな要因だ。国内FA権を取得したのは7月。「オフになってからゆっくり考えます。まずシーズンを全うしないと」と語ったが、今季の年俸は4200万円(推定)。移籍に伴う金銭、人的補障などが発生しない「Cランク」に該当することもあり、争奪戦となることは必至。実直なサイドスローはどんな決断を下すのか。立浪和義新監督も気が気ではないだろう。

横浜DeNAベイスターズ



 今年6月に国内FA権を取得したのが宮崎敏郎だ。2017年にセ・リーグ首位打者に輝くと、以後、2シーズンで3割超えをマーク。球界随一のバットコントロールを誇り、今季も3割を超えるアベレージを残しそうだ。18年の28本をキャリアハイに、6年連続2ケタ本塁打をマークする長打力も頼もしい。仮に権利を行使するならば、オフのFA市場の目玉となるだろう。本人は取得に際して、「今はシーズン中ですので、チームのため1試合1試合勝利に貢献できるよう頑張りたいと思います」とコメント。昨年は同級生の梶谷隆幸がFA権を行使して巨人へ移籍しており、今オフは宮崎の動向に注目が集まる。

読売ジャイアンツ


巨人・菅野智之


 10月11日、菅野智之が海外FA権を所得。球団を通し、「長く一軍でプレーできたことの証しなので素直にうれしいですし、ここまでサポートしてくださった周りのみなさんに感謝しています。野球人生の励みにして、さらに自分自身を高めていけるようにしたいです」とコメントした。昨オフはポスティングシステムを利用してMLB移籍を模索。熟考の末、残留を決断している。今季は、故障などの影響で4度の出場選手登録抹消を経験。5勝7敗、防御率3.25とらしくない数字が並ぶが、9月、10月と本来の安定感を取り戻しつつある。「残りのシーズンをしっかりと戦って、ジャイアンツの日本一目指して頑張ります」と現在は目の前の一戦に集中しているが、このオフの決断に注目が集まる。

東京ヤクルトスワローズ



 捕手の中村悠平がFA権を取得済みで、今年で3年契約が切れる。選手会長も務め、扇の要でありチームの要だ。今季は二番や六番などを任されて打率.287と打撃でも結果を残しており、契約更改での大幅アップは間違いないだろう。ただ、投手が打席に立つセ・リーグでは捕手の打撃力は重要視され、今季ヤクルト打線が力を発揮できたのは中村の存在が大きい。同じセ・リーグのチームが、中村を欲しがることも間違いないはずだ。昨年は小川泰弘が宣言残留し、山田哲人石山泰稚は行使しなかった。中村も彼らに続くことを願うファンは多いだろう。

写真=BBM
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