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【外国人選手採点】オリックス50点、ロッテ100点、楽天50点 パ・リーグ6球団助っ人の評価は?

 

チームが優勝するために外国人選手の活躍が必要不可欠なのは言うまでもない。今年は新型コロナ禍の影響で助っ人の来日が遅れて開幕に間に合わず、悪影響を受けた球団は多々あった。果たして、1年を通して外国人選手がどれくらい機能したのか。パ・リーグ6球団の外国人選手の100点満点で採点する。
記録は10月25日現在

オリックス・バファローズ



オリックス 50点

 想定外の連続だった。新型コロナ禍の影響でディクソンが5月に退団。ロメロも来日が遅れ、8月に退団を申し入れるなど、十分な準備ができず。7月に緊急補強したラベロも、一軍合流間近の8月にファームの試合で骨折し、同じく途中加入のバルガスもワキ腹を痛めて緊急降板……。負の連鎖が続いたほか、スティーブン・モヤも好不調の波が激しく安定した成績を残せなかった。そんな中で奮闘したのがジョーンズとヒギンスだ。ジョーンズは代打で存在感を示し、代打打率4割超と大きな戦力に。ムードメーカーとしてナインの士気を挙げた。ヒギンスはセットアッパーとして28ホールドと、9回の平野佳寿につなぐ役割を担ったことで、勝ち継投が確立させた。

千葉ロッテマリーンズ



ロッテ 100点

 これ以上ない貢献度だろう。マーティン、レアードが打線の軸を務め、堅守のエチェバリアが内野の中心・遊撃で“美守”を連発。途中加入の先発左腕・エンニー・ロメロは4試合、計23回1/3で4失点と安定感が光った。セットアッパーとして期待されたハーマンはやや安定感を欠いたが、助っ人たちが申し分ない働き。中でもマーティンが27本塁打、75打点、レアードが29本塁打、93打点と、この2人なくして今季のリーグトップの得点力は成し得なかった。さらにマーティンは骨折で離脱中にベンチ横で試合をも届けるなど、献身的な姿勢でもチームを鼓舞。貢献度は計り知れない。

東北楽天ゴールデンイーグルス



楽天 50点

 台湾出身の大型右腕・宋家豪のみなら満点近い評価をすることができるだろう。昨季は防御率6.94とスランプに陥っていたが、今季は本来の調子を取り戻して再びセットアッパーに定着。7月末にクローザー・松井裕樹が負傷離脱すると、9回のマウンドを任されることも増え、ここまで6セーブ、防御率2.26の成績をマークしている。だが、ほかの助っ人の成績は散々だ。同じく救援を期待されたブセニッツは防御率4.50と不安定で、大事な場面を任せることができない。新助っ人のディクソン、カスティーヨも期待を裏切り、純和製打線でシーズン戦うことに。トータルすれば50点が妥当なところか。

福岡ソフトバンクホークス



ソフトバンク 45点

 新助っ人が期待以上の働きをしてくれたのに対し、既存メンバーが想定外に機能せず。特にキューバ勢はこれまでが本当に献身的だっただけに今年も例年どおりだったら……と悔やまれてならない。代表での活動や左手首の違和感、最後は家庭の事情などで離脱の多かったL.モイネロ以上に、不在の影響が大きかったのがY.グラシアル。長打力もあって勝負強い主軸をなくした攻撃陣は今季の8年ぶりBクラスの要因の1つとなった。5月の右手負傷から満足に打撃を行うことができず。ファンに愛されてきた選手だけに、このまま退団濃厚というのが残念でならない。新助っ人は前半戦のみで退団したC.レイも好投を見せていたし、なんと言ってもN.マルティネスだ。5月合流ながら前半戦だけで7勝。後半戦はほとんど援護に見舞われない中でも全10試合でクオリティースタート。シーズン防御率1.60はリーグでもトップクラスだった。来季も残ってくるといいのだが……。

埼玉西武ライオンズ



西武 30点

 今季、5人の外国人選手が在籍したがほぼ機能しなかった。野手ではスパンジェンバーグメヒアがいたが、スパンジェンバーグは61試合の出場で打率.232。来日8年目のエルネスト・メヒアは二軍暮らしが長く、一軍では22打席で12三振と往年の力を見せられず。東京五輪によるペナント中断中にアメリカへ帰国したが、そのまま退団を球団に申し入れた。投手ではニールダーモディ、ギャレットの3人。ニールは1勝、防御率5.85、新外国人のダーモディも11試合に登板で勝利は挙げられず、防御率5.13に終わった。ギャレットは61試合に登板し17ホールドをマークするも、防御率は3.77と安定感を欠いた。今季、チームは5位に沈んでいるが、外国人選手が成績を残せなかったことが、低迷した要因になっただけに、来季は改善したい。

北海道日本ハムファイターズ



日本ハム 60点

 今季在籍する助っ人5選手の貢献度に差はあるが、平均点にすると60点くらいか。昨季の勝ち頭・バーヘイゲンは後半調子を上げ何とか5勝をマーク。勝利の方程式の主に8回を任されたブライアン・ロドリゲスは24ホールド、防御率2.74とセットアッパーとしての貢献度は絶大だ。先発の一角に期待された新助っ人左腕・アーリンは腰の負傷にも見舞われ2勝止まり。野手では3年契約最終年の王柏融が9本塁打、46打点とキャリアハイの数字を残したものの、「台湾の大王」の実績からすれば物足りなさは否めない。日本野球への適応に苦しんだロニー・ロドリゲスも後半は覚醒の兆しを見せた。思い切りのいいスイングで6本塁打を放ち、明るいキャラクターでチームを盛り上げている。

写真=BBM
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