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今年もレギュラー固定できなかった「巨人の二塁」 最もふさわしいのは誰?

 

 リーグ3連覇を逃した巨人。遊撃・坂本勇人、三塁・岡本和真は不動のレギュラーだが、二塁は固定できず、今季は8選手をスタメンで起用した。吉川尚輝若林晃弘北村拓己廣岡大志……来季のレギュラーを勝ち取るのは誰か。

「天才」と称される野球センス


巨人・吉川尚輝


・吉川尚輝

今季成績108試合出場、打率.272、5本塁打、25打点、7盗塁
通算成績328試合出場、打率.272、17本塁打、89打点、31盗塁

 今季は二塁でチーム最多の74試合にスタメン出場。6月上旬に左手中指骨折で2カ月間戦線離脱したのはチームにとっても大きな痛手だった。「天才」と称される野球センスは他球団の選手たちにも一目置かれている。俊足を生かした二塁の広い守備範囲、難しい球を安打にする巧みなバットコントロールと能力は申し分ないが、時折出るボーンヘッドで「不動のレギュラー」にまでは至っていない。左投手に対して今季対戦打率.224、0本塁打と対応に苦しみシーズン終盤はスタメンを外れることも。来季こそ首脳陣の信頼を勝ち取り、二塁のレギュラーを確保したい。

今季の開幕ではスタメン


巨人・若林晃弘


・若林晃弘
今季成績96試合出場、打率.239、5本塁打、16打点、1盗塁
通算成績266試合出場、打率.236、12本塁打、51打点、14盗塁

 内外野守れるユーテリティープレーヤーでパンチ力も兼ね備えている。今年はオープン戦で打率.371、2本塁打、10打点といずれもチームトップの記録を残し、「二番・二塁」で開幕スタメンを勝ち取った。しかし、3月27日の開幕2戦目・DeNA戦で走塁時に左太ももを負傷し途中交代。4月4日に新型コロナウイルス感染症の陽性判定が確認され、2021特例適用選手として出場選手登録を抹消されるなどアクシデントが相次いだ。好調を持続できないのが課題で、守備も確実性に課題が残る。レギュラー獲りに向け、攻守で精度を高めたい。

ツボにはまれば一発も


巨人・北村拓己


・北村拓己
今季成績53試合出場、打率.250、4本塁打、11打点、1盗塁
通算成績116試合出場、打率.231、6本塁打、21打点、2盗塁

 今季は6月中旬から二塁のスタメンに定着。地元・金沢に凱旋した22日のDeNA戦で4回に左翼席へ1号3ランで勝利に貢献すると、26日のヤクルト戦(神宮)でも3回に小川泰弘のフォークを左翼席に2号3ランを放つなどプロ初の猛打賞と気を吐いた。6月は月間打率.353、2本塁打、6打点と下位打線の核になったが、7月以降は当たりが止まり、一軍と二軍を行き来する不本意な結果になった。選球眼とミート能力に定評があり、ツボにはまれば一発もある。変化球への対応力もあり、実戦向きの選手と言える。力は着実につけているだけに、来季は大ブレークの年にしたい。

スケールの大きな打撃


巨人・廣岡大志


・廣岡大志
今季成績78試合出場、打率.189、5本塁打、15打点、2盗塁
通算成績314試合出場、打率.209、26本塁打、69打点、7盗塁

 今年の開幕前に田口麗斗との電撃トレードでヤクルトから移籍。広角に長打を放つスケールの大きい打撃で原辰徳監督の期待も大きい。球界屈指の左腕として知られる中日大野雄大に10打数4安打で打率.400、2本塁打、DeNA・今永昇太に対して7打数2安打で打率.286、2本塁打と相性の良さを見せたが、課題は確実性だ。ミスショットが目立ち、ボール球になる変化球に手を出してしまうことも少なくない。進塁打など状況に応じた打撃でも課題が残り、スタメン奪取にまでは至らない。智弁学園高では1学年上の岡本和真とクリーンアップを担った和製大砲。素質開花なるか。

写真=BBM
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