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今季は村上宗隆、浅村栄斗が到達。四球数が100の大台に乗った選手、過去20年では何人いる?

 

今季、142試合消化時点で106四球を選んでいるヤクルト・村上


 今季はヤクルトの村上宗隆楽天浅村栄斗がシーズン100四球に到達。それだけ警戒される打者ということであり、選球眼に優れた選手でもあるということだ。では、過去20年でシーズン100四球を超えた選手は何人いるのだろうか?

過去20年では20人が100四球以上を記録


18年に130四球をマークした広島時代の丸


 2001年から2020年シーズンまでの20年間の成績を調べ、シーズン100四球以上を記録した選手を以下にまとめてみた。

金本知憲(広島)128四球/2001年
松井秀喜(巨人)120四球/2001年、114四球/2002年
ペタジーニ(ヤクルト)120四球/2001年
ボーリック(ロッテ)107四球/2001年
中村紀洋(近鉄)104四球/2001年
カブレラ(西武)100四球/2002年
松中信彦(ソフトバンク)102四球/2006年
タイロン・ウッズ(中日)121四球/2007年
鳥谷敬(阪神)104四球/2013年
バレンティン(ヤクルト)103四球/2013年
アンドリュー・ジョーンズ(楽天)105四球/2013年、118四球/2014年
丸佳浩(広島)100四球/2014年、130四球/2018年
柳田悠岐(ソフトバンク)100四球/2016年
山田哲人(ヤクルト)106四球/2018、110四球/2019年
近藤健介(日本ハム)103四球/2019年
鈴木誠也(広島)103四球/2019年
※到達シーズン順、( )内は当時の所属チーム田

 過去20年では16人がシーズン100四球以上を記録。並んでいる名前は当然ながら驚異的なパワーを持つ選手や、巧みなバットコントロールで安打を量産するような選手ばかり。しかし、これだけのそうそうたるメンツでも調査期間中に複数回記録しているのは、松井、ジョーンズ、丸、山田哲の4人のみ(キャリア全体で見た場合はペタジーニと中村も複数回記録)。シーズン100四球はそう何度も達成できるものではないようだ。

歴代記録上位に食い込んでいる現役選手は?


毎年、多くの四球を選んでいた巨人・王


 シーズン四球数のNPB記録は、1974年に王貞治が記録した158四球。この年は打率.332、49本塁打、107打点で2年連続の三冠王に輝いた年だ。そのため、相手バッテリーに警戒されるシーンが増え、四球数も比例して増加した。また、敬遠数も多く、158四球のうち45が敬遠によるもの。「45故意四球」もNPB最多記録だ。このように驚異的な四球数で王が歴代トップに立っているが、現役選手で王に迫る数のシーズン四球数を記録した選手はいるのだろうか? 次はシーズン四球数のTop10を以下にまとめてみた。

第1位 王貞治(巨人)158四球/1974年
第2位 王貞治(巨人)142四球/1966年
第3位 王貞治(巨人)138四球/1965年
第4位 王貞治(巨人)130四球/1967年
同4位 丸佳浩(広島)130四球/2018年
第6位 金本知憲(広島)128四球/2001年
第7位 王貞治(巨人)126四球/1977年
第8位 王貞治(巨人)125四球/1976年
第9位 王貞治(巨人)124四球/1973年
第10位 王貞治(巨人)123四球/1963年
同10位 王貞治(巨人)123四球/1975年

 王の独壇場ともいえるランキングではあるが、その中に唯一食い込んでいる現役選手が現在巨人に所属する丸佳浩だ。上の「過去20年間の100四球以上到達者」にあるように、2018年にシーズン130四球を記録。130四球の到達は、1974年の王以来44年ぶり2人目という快挙だった。この年の丸は4月28日からケガで約1カ月離脱しており、もしケガがなければ歴代最多に迫る数字を残していたかもしれない。

 その他の現役選手では、歴代20位以内に範囲を広げても食い込んでいる選手はなし。100四球を超えることができても、その先の「110四球」の到達が難しく、現役で110四球に到達したのは丸以外では山田哲人(110四球)しかいない。

 今季、21歳と若くして100四球に到達した村上だが、現在の活躍を見ると来季はさらに警戒が厳しくなることは必至。それに伴い四球数も多くなると予想される。果たして歴代Top10に食い込むような数字を残すのか注目したい。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
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