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驚異的なスピードで進化を続ける慶大・清原正吾。メンバー入りへ、そのバットから目が離せない

 

神宮初ヒットにも……


慶大の1年生・清原正吾は早大とのフレッシュトーナメントブロックB(11月1日)を「五番・一塁」で先発。率先して声を出した。試合は、慶大が2対7で敗れている


 確実に一歩ずつ、ステップを踏んでいる。

 NPB通算525本塁打の清原和博氏(元オリックスほか)を父に持つ、慶大・清原正吾(1年・慶應義塾高)。今春のフレッシュトーナメントでは3試合でベンチ入り、代打出場(右飛)、先発出場(3打数無安打)と神宮で実績を重ねてきた。

 夏場は主力メンバーが参加した北海道遠征に帯同。右の強打者・正木智也(4年・慶應義塾高、ソフトバンク2位)など、先輩から軸足に体重を乗せる打撃技術を学んだ。動画を毎日チェックし、課題克服に努める研究熱心な面もある。また、試合出場のためには「守れないといけない」と、ディフェンス強化にも着手。オープン戦やチーム内の紅白戦では本塁打を放つなど、信頼を得ていった。

 迎えた秋のフレッシュトーナメント。早大とのブロックB初戦(11月1日)は「五番・一塁」で先発に名を連ねた。

 三ゴロ、投ゴロの後の第3打席では、遊撃への内野安打。神宮初ヒットにも「内容が悪かったので……」と納得する結果ではなかった。清原は常に勝利を最優先に動いており、出塁できたことに関しては、チームに貢献できた。しかし、試合は2対7で敗れ「勝ち切れなかったことは悔しい」と無念を語った。

 初安打が出れば、次に期待するのは、長打である。清原には、父譲りのこだわりがある。

「フルスイングして、ホームランを打ちたいです」

三ゴロ、投ゴロで迎えた第3打席では、遊撃への内野安打。神宮初ヒットを記録している


 中学時代はバレーボール、高校時代はアメリカンフットボールに触れた。野球は小学6年以来であり、約6年のブランクがある。しかし、抜群の身体能力と練習の虫で、驚異的なスピードで進化を続けている。

 11月3日には東大戦、最終日の同4日には順位決定戦を控える。慶大はリーグ戦で30年ぶりの春秋連覇。優勝を決めた早慶戦で清原は「1年生の役割」と語る、ツイッター更新を担当した。「ヒットや本塁打を打つと、自分もうれしい気持ちになる。先輩たちの優勝へのこだわりの強さを感じた」と、刺激をもらった。2022年のメンバー入りつなげる意味でも残り2戦、清原のバットから目が離せない。

写真=矢野寿明
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