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梶谷隆幸、井納翔一、山口俊、中田翔…巨人に今季加入選手の「採点簿」

 

 リーグ3連覇を逃した巨人。補強した選手たちが思うような活躍ができなかったのもV逸の要因となった。中田翔山口俊は2位・阪神と戦うCSファーストステージに出場する可能性があるが、今季のレギュラーシーズンを終えた時点でその働きぶりを採点した。

電撃トレードで加入も……


巨人・中田翔


・中田翔 30点
※今季成績34試合出場、打率.154、3本塁打、7打点、0盗塁
※通算成績1495試合出場、打率.248、264本塁打、957打点、14盗塁

 日本ハムで不動の四番として活躍。打点王を3度獲得するなど実績十分の和製大砲だが、今季は打撃不振でファーム降格を経験するなどフラストレーションがたまる結果に。さらに、チームメートへの暴力事件が発覚し、8月11日に一、二軍戦の試合無期限出場停止処分が下された。同月20日に巨人にトレードで電撃移籍。ファームで調整を経ずに一軍で即出場と期待が大きかったが、不振で2度登録抹消されるなど最後まで状態が上がらず、得点圏打率.056と勝負強さが影を潜めた。中田の状態が上がれば得点力も上がる。CSで名誉挽回の活躍を見せられるか。

見せた対応力の高さ


巨人・山口俊


・山口俊 65点
※今季成績15試合登板、2勝8敗、防御率3.56
※NPB通算成績442試合登板、66勝66敗112セーブ25ホールド、防御率3.36
※MLB通算成績17試合登板、2勝4敗1ホールド、防御率8.06

 2019年に15勝4敗、防御率2.91で最多勝、最高勝率(.789)、最多奪三振(188)で5年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献。同年オフにポスティングシステムでブルージェイズに入団したが、今年6月に電撃復帰した。2勝8敗と大きく負け越したが、打線の援護に恵まれない登板が多く、内容は決して悪くない。シーズン途中入団にもかかわらず、対応力の高さを見せたと言って良いだろう。15試合の先発登板で4失点以上は2試合のみ。大崩れせず無尽蔵のスタミナは健在で、打者を手玉に取る巧みな投球術も光った。先発だけでなく、守護神としても実績十分。CSでの起用法が注目される。

度重なる故障に泣かされて


巨人・梶谷隆幸


・梶谷隆幸 50点
※今季成績61試合出場、打率.282、4本塁打、23打点、11盗塁
※通算成績956試合出場、打率.270、123本塁打、420打点、160盗塁

 移籍1年目の今季はリードオフマンとして期待されたが、度重なる故障に泣かされた。5月23日の中日戦(バンテリン)で左太もも裏の違和感を訴えて登録抹消。6月2日のDeNA戦(金沢)から一軍復帰も、7月10日の阪神戦(甲子園)で右手甲に死球を受けて骨折した。さらに、9月7日に腰痛を発症。今季中の復帰が絶望的となった。ケガは不可抗力で致し方ない部分もあるが、61試合出場という結果に最も悔しい思いをしているのは梶谷にほかならない。リードオフマンとして松原聖弥が頭角を現し、来季は外野のレギュラーが保証されているわけではない。DeNA時代も逆境から何度もはい上がってきた。万全のコンディションを取り戻して復活できるか。

先発、救援で結果を出せず


巨人・井納翔一


・井納翔一 20点
※今季成績5試合登板、0勝1敗、防御率14.40
※通算成績173試合登板、50勝61敗1セーブ10ホールド、防御率4.00

 DeNAから昨オフにFA移籍。当時はエース・菅野智之がポスティングシステムでメジャー移籍に挑戦していたため、その穴をカバーする先発要員として期待された。菅野は残留したが井納への首脳陣の期待値は高かった。しかし、開幕2カード目の移籍後初登板となった3月31日の中日戦(バンテリン)で2回途中4失点KO。ファームに降格し、5月4日に救援要員で昇格したが、4試合登板のうち3試合で失点と不安定な投球内容で、同月20日に再び二軍降格した。5か月後の10月3日に3度目の一軍昇格を果たしたが、登板機会がなく2日後に登録抹消。シーズンの大半がファーム暮らしと大きく期待を裏切った。先発、救援で結果が出せなかったことでその立場は苦しい状況になっている。意地を見せられるか。

写真=BBM
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