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日本ハム・新庄剛志監督に「落合博満野球に似ている」の指摘が 「驚きの発言」に理由が

 

周囲の意見を聞く耳を持つ柔軟性


昨年12月、トライアウトを受けたときの新庄氏


 日本ハムの新監督に就任した新庄剛志氏の一挙手一投足が注目されている。新庄氏は監督就任が発表された10月29日に自身のツイッターで、「たった今北海道日本ハムファイターズの監督に就任する事が決まりました。プロ野球の存在意義はそこの街に住む人達の暮らしが少しだけ彩られたり、単調な生活を少しだけ豊かにする事に他なりません その裏側に誰を笑顔にするのかを常に心に秘めて新庄剛志らしく突き進んで生きます!」と宣言。翌30日には「たまにファンが選ぶスタメン試合を検討しています その時はよろしくお願いします」と綴り、大きな反響を呼んだ。

 華やかなイメージが強い新庄氏だが決して頑固ではなく、周囲の意見を聞く耳を持つ柔軟性を持ち合わせている。昨年10月に日本ハムでチームメートだった野球解説者・岩本勉氏のYouTubeチャンネルに出演した際、こう語っている。

「もしタイミング良く監督になったら、一緒にやりたいのはガンちゃん(岩本)。ピッチングのことはよく分からない。(岩本は)気持ちが若手を育てられる。オレはそういうところ見えるから。あとはダルビッシュ。あいつも(指導者として)面白いと思う。ピッチャーの監督はガンちゃん、野手の監督は誰々、メンタルの監督は誰々、チームに4人監督がいてもよくない? オレが監督になったら、『監督4人にしてください』と(球団に)最初に言うもん。チームが負けたらガンちゃん(の責任)、チームが勝ったらオレのおかげ。良くない? もうピッチャーのことを好きにやっていいよ。ガンちゃんが(投手部門の)監督なんやから」

 スポーツ紙の記者は、新庄氏の発言を聞き、中日の監督で黄金時代を築いた落合博満氏を連想したという。

「落合さんも投手コーチだった森繁和さんに全幅の信頼を置き、投手陣のことはすべて任せて口出ししなかった。これは簡単なようで非常に難しいことです。監督は最高責任者なので自分で何でもやりたくなる。新庄さんの『4人監督制』は勝つことに特化した非常に面白い発想だと思います。落合さんとキャラクターはまったく違いますが、固定観念にとらわれない野球観は似ているように感じます」(スポーツ紙記者)

 野球評論家の川口和久氏は週刊ベースボールのコラムで日本ハムの監督就任が決まった新庄氏についてこう語っている。

「ファンにオーダーを選んでもらうとかいろいろ考えているようだが、強化とエンターテイメントの両立をどうやっていくのか。自由自在、硬軟自在の新庄野球が楽しみだね。新庄は現役時代、華があった。打率は大したことがないけど勝負強く、外野守備ではファインプレーも多かった。彼がいる場所にはいつもスポットライトが当たっているように思えた。ただ、決していい加減なプレーはしなかった。特に外野守備。ボロボロのグラブを最後まで使いながらワンプレー、ワンプレーを大事にしていた。野球に対しては、すごくマジメだった。強引なホームスチールもあったけど、あれもオールスターだったしね」

 2006年以来16年ぶりに球界復帰する新庄氏がどんな野球を見せてくれるか。日本ハムファンだけでなく、全国の野球ファンが注目している。

写真=BBM
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