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【新人採点】阪神90点、広島90点、巨人40点…セ・リーグ6球団のルーキーの評価は?

 

今年は新人選手の活躍が目立ったシーズンだったが、果たして2021年のルーキーたちの評価は? セ・リーグ6球団の新人事情を100点満点で採点した。

阪神タイガース



阪神 90点

 3人の新人が首位争いに大きく貢献した。まずは4球団が競合したドラフト1位の佐藤輝明だ。開幕からスタメンに入り、豪快なスイングと飛距離抜群の本塁打で開幕ダッシュに大きく貢献。24本塁打はチームトップで、阪神の新人記録にもなった。後半失速したのが惜しまれるが、十分な活躍だった。ドラフト2位の伊藤将司もまた、首位争いの原動力になった1人。唯一、先発ローテーション左腕として開幕一軍入り。10勝7敗1ホールド、防御率2.44。チーム3位の140回1/3を投げ、新人王に選ばれてもおかしくない活躍を見せた。さらにドラフト6位の中野拓夢も、4月途中から遊撃手のレギュラーをつかんだ。失策17は多いが、守備範囲も広く、投手の助けるプレーも多かった。さらにチーム2位の127安打を放ち、30盗塁でタイトルに輝いた。この3人の活躍があったからこそ、終盤まで優勝争いができたと言える。

読売ジャイアンツ



巨人 40点

 即戦力評価のドライチ・平内龍太が一軍ではわずか3試合登板にとどまり、春季キャンプを一軍でスタートさせ、その平内と同様に早期の戦力が期待された社会人出の4位・伊藤優輔は、結局一軍登板なし。11月1日には右ヒジ内側側副靱帯再建術を行ったことも発表された。2位の山崎伊織はそもそも入団前に受けた右ヒジ手術からのリハビリ過程にあることを承知での指名で、最終的にこの1年で一軍の戦力となったルーキーはいないのだから、高い評価はつけられない。明るい話題としては、高卒3位新人の中山礼都が二軍44試合出場で打率.309をマークしたことと、200センチの5位・秋広優人が四番を含め、多くの試合で二軍のクリーンアップを担ったこと。彼らのさらなる成長が楽しみだ。

東京ヤクルトスワローズ



ヤクルト 50点

 新人の多くが、二軍を主戦場としたため、50点とした。ドラフト1位の木澤尚文は一度も一軍で登板できず、2位の山野太一はデビュー戦で2回途中7失点とプロの洗礼を浴び、以降はコンディション不良もあって二軍調整が続いた。“即戦力”となれたのは、97試合に出場したドラフト4位の内野手・元山飛優くらいだ。とはいえ、ドラフトの評価は5年後に問われるというのが通説で、この段階での採点は時期尚早と言える。ファームで地道なトレーニング、実戦経験を積んだ彼らの、今後の活躍に期待したい。

広島東洋カープ



広島 90点

 抑えを務めたドラフト1位の栗林良吏が歴代新人最多タイの37セーブ(0勝1敗)、防御率0.86と文句なしの成績。2位の森浦大輔、3位の大道温貴も一軍で活躍を見せ、シーズン序盤のブルペンはルーキー勢が支えたと言ってもよかった。森浦は54試合に登板し17ホールド(3勝3敗)、大道はシーズン中盤には先発を務めるなど4勝と結果を残した。さらに4位の高卒ルーキー・小林樹斗はシーズン最終戦に先発、来季へ期待を抱かせる内容を見せた。ドラフト5位の行木俊は1年を終えて育成再契約の方向となり、6位の矢野雅哉はシーズン序盤のみの一軍経験に終わったが、総合的にはかなりいい結果を残したと言って差し支えない。

中日ドラゴンズ



中日 70点

 昨年のドラフトで中日に入団したのは9人。支配下登録6人と育成3人だ。この中から真っ先に一軍昇格を果たしたのは、育成1位の左腕・近藤廉。開幕からわずか5日後に支配下登録となり、5月にプロ初登板を飾った。その後、高卒ルーキーながら3位の土田龍空が、続いて2位の森博人が一軍に昇格し、それぞれ一軍デビューを果たした。残る6人は二軍で経験を積むシーズンとなったが、ドラフト1位の高橋宏斗はウエスタン・リーグで14試合に登板、0勝5敗の防御率7.01。結果を残したとは言い難いが、自己最速の155キロをマークするなど、たくましく成長しているのは間違いない。

横浜DeNAベイスターズ



DeNA 65点

 ドラフト2位の牧秀悟が目覚ましい活躍を見せた。137試合に出場し、リーグ3位の打率.314、22本塁打、71打点で新人王候補にも名前が挙がり、彼だけなら100点満点を与えてもいいだろう。ただし、残りの選手を考慮すれば65点が妥当か。1位入団の右腕・入江大生は即戦力の呼び声が高かったが、初登板から4連敗で登録抹消。その後、右ヒジの手術を行い戦力となれなかった。6位の左腕・高田琢登も肩のクリーニング手術を受けた。高卒スラッガー、4位・小深田大地がファームで経験を積んだのが来季以降の明るい材料だ。

写真=BBM
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