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菅野智之は+51勝、山本由伸は+21勝…現役投手で最も勝ち越しているのは誰?

 

今季は13個の貯金をつくった山本


 今季、圧巻の投球を披露したのがオリックス山本由伸だ。防御率、最多勝、最高勝率など投手タイトル五冠に輝き、名実ともにNPBトップの投手へと成長した。これで通算成績は39勝18敗。まだ123試合と登板数は少ないものの、21勝も勝ち越していることになる。では、山本由伸以上に通算成績で勝ち越している現役投手は何人いるのだろうか?

現役で最も勝ち越しているのは最後の松坂世代


 現在NPBに所属する現役投手の通算成績(日本球界のみの成績)を調べ、勝ち越し数の多い順にTop10をまとめてみた。
※今季限りでの引退選手を除く

第1位 和田毅(ソフトバンク)288試合 143勝77敗 +66勝
第2位 田中将大(楽天)198試合 103勝44敗 +59勝
第3位 菅野智之(巨人)215試合 107勝56敗 +51勝
第4位 岸孝之(楽天)326試合 141勝94敗 +47勝
第5位 千賀滉大(ソフトバンク)202試合 76勝38敗 +38勝
第6位 金子弌大(日本ハム)384試合 129勝92敗 +37勝
第7位 内海哲也(西武)330試合 135勝103敗 +32勝
第8位 東浜巨(ソフトバンク)122試合 53勝29敗 +24勝
第9位 大瀬良大地(広島)205試合 67勝44敗 +23勝
第10位 則本昂大(楽天)218試合 96勝75敗 +21勝
同10位 山本由伸(オリックス)123試合 39勝18敗 +21勝

大ベテランの和田は通算で66の勝ち越し


 現役で最も勝ち越している投手は、ソフトバンクの和田毅。2010年には17勝で最多勝を獲得し、MLBから帰国1年目の2016年にも再び最多勝と、勝ち星を積み重ねてきた。すでに40歳と大ベテランだが、今季もローテーションの一角として重宝され、5勝をマークした。

 和田に続くのが楽天の田中将大。2013年までの第1期日本球界時代は、24勝無敗の2013年など、2度の最多勝を獲得し、通算99勝をマークした。今季開幕前に楽天に復帰し、思うような投球ができなかったり、打線の援護に恵まれなかったりした中で4勝を挙げた。

 巨人のエース・菅野は現役では3位。107勝56敗でプラス51勝となっている。ここまで4年連続で2ケタ勝利を続けていたが、今季はコンディション調整に苦しむことが増え、6勝7敗と本来の実力が発揮できず。規定投球回にも届かなかった。順調ならば和田を超える勝ち越し数になっていたかもしれない。

今季限りで引退した松坂は……


 4位以降を見ると、内海や金子といった大ベテラン勢を抑えて千賀滉大が5位にランクインしている。先発に定着したのが2016年だが、以降6シーズン連続で2ケタ勝利をマーク。ここまで2ケタ負けたシーズンもなく、破竹の勢いで通算勝利数を伸ばしている。数年もすれば菅野など上位勢を追い抜く可能性も高い。また、今季五冠の山本はプラス21勝で現役では則本昂大と並んで10位タイ。もし来季も今シーズンと同様の成績を残せば、一気にランクアップするだろう。

 ちなみに、今季で現役を引退した松坂大輔は、日本球界通算114勝65敗でプラス49勝。菅野に次ぐ勝ち越し数だった。

 現役投手の勝ち越し数をまとめてみた。ソフトバンクの和田が現役最多というのを意外に感じたファンも多いのではないだろうか。最後の松坂世代ではあるが、今季も年齢を感じさせない投球を披露。今後、どれだけ勝ち星を重ねるのか、来季のピッチングにも注目したい。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
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