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岩瀬仁紀のNPB記録を抜く選手は現れるか!? シーズン50試合登板の連続記録、現役最長は誰?

 

 今季、最も多くの試合に登板したのがヤクルト清水昇だ。セットアッパーとして72試合に登板し、チームのリーグ優勝に大きく貢献した。清水はプロ2年目の昨季も52試合に登板しており、これで2年連続50試合以上登板を達成。では、現役では何年連続が最長なのだろうか。

NPB記録まであと一歩にまで迫る日本ハム・宮西


14年連続50試合以上登板を続ける日本ハム・宮西


 現役選手で今季50試合以上に登板したのは36人。このうち、2年以上連続で50試合に登板しているのは「11人」。2年以上となると、その人数はグッと少なくなる。昨季は新型コロナの影響で全120試合と、今季よりも23試合も少ないこともあり、そこで連続記録がストップしてしまった投手が多かった。

 2年以上連続で50試合に登板している11人を「50試合以上登板の継続年数が長い順」にまとめてみた。

●1位 14年連続 宮西尚生(日本ハム)
2008年 50登板
2009年 58登板
2010年 61登板
2011年 61登板
2012年 66登板
2013年 57登板
2014年 62登板
2015年 50登板
2016年 58登板
2017年 51登板
2018年 55登板
2019年 55登板
2020年 50登板
2021年 50登板

●第2位 5年連続 嘉弥真新也(ソフトバンク)
2017年 58登板
2018年 67登板
2019年 54登板
2020年 50登板
2021年 58登板

●第3位 4年連続 益田直也(ロッテ)
2018年 70登板
2019年 60登板
2020年 54登板
2021年 67登板

●同3位 4年連続 エドウィン・エスコバー(DeNA)
2018年 53登板
2019年 74登板
2020年 56登板
2021年 61登板

●第5位 3年連続 マクガフ(ヤクルト)
2019年 65登板
2020年 50登板
2021年 66登板

●同5位 3年連続 福敬登(中日)
2019年 52登板
2020年 53登板
2021年 57登板

今季、12球団トップの72試合登板を果たしたヤクルト・清水


●第7位 2年連続 清水昇(ヤクルト)
2020年 52登板
2021年 72登板

●同7位 2年連続 ロベルト.スアレス(阪神)
2020年 51登板
2021年 62登板

●同7位 2年連続 祖父江大輔(中日)
2020年 54登板
2021年 55登板

●同7位 2年連続 塹江敦哉(広島)
2020年 52登板
2021年 51登板

●同7位 2年連続 平良海馬(西武)
2020年 54登板
2021年 62登板

 連続50試合登板の現役最長は日本ハムの宮西尚生。プロ1年目の2008年に50試合に登板すると、そこから14年連続で50試合以上を投げている。連続50試合登板のNPB記録は岩瀬仁紀(中日)が記録した15年連続だが、偉大な記録にあと一歩のところまで迫っており、記録更新の期待がかかる。

 宮西に次ぐのがソフトバンク・嘉弥真新也だ。2016年に不振に陥り5試合の登板に終わるが、翌年に復活を果たすと、そこから5年連続で50試合以上登板。ソフトバンクのリリーフ陣になくてはならない存在になっている。

益田は惜しくも10年連続ならず


今季は67試合に投げ、2度目のセーブ王に輝いた益田


 第3位は4年連続でロッテの益田直也、DeNAのエスコバーが並ぶ。益田は入団1年目に72試合を投げて新人王に輝くと、5年連続で50試合以上登板を達成した。しかし、2017年は不調で記録がストップ。翌年から再び50試合以上登板が続いているが、2017年に50試合を投げていれば10年連続になっていた。エスコバーは入団以来、中継ぎの柱としてチームを支え、4年連続で50試合以上登板を達成。チーム残留も決まり、来季は5年連続に記録を伸ばしてもらいたい。

 5位以下に目を向けると、マクガフ、清水昇のヤクルト自慢のリリーフ陣が入っている。マクガフが今季抑えとして31セーブ、清水昇は50ホールドを記録し、リーグ優勝に貢献した。中日では福敬登が3年連続、祖父江大輔の2年連続で50試合以上登板を継続中。祖父江はFA封印でチーム残留が決まり、来季の活躍が期待される。動向が気になるのが阪神のロベルト・スアレス。もし契約保留者名簿から外れた場合は、メジャーを含め獲得合戦になるだろう。

 広島の塹江敦哉は、昨季から登板数機会が急増したものの、打たれるシーンも目立ち、昨季は防御率4.17、今季は防御率4.25と物足りない数字だった。来季は登板数だけでなく、しっかりと相手打線を抑えるシーンを増やしたい。西武の平良海馬は62試合で3勝4敗20セーブ21ホールド、防御率0.90と圧巻の数字を残した。シーズン20ホールド20セーブを達成したのはパ・リーグでは初(セ・リーグでは久保裕也巨人時代に達成)となる。

 シーズン50試合以上登板を継続中の現役選手を紹介した。現役最長は日本ハムの宮西で14年連続。ここまで来たら、ぜひとも岩瀬のNPB記録を抜いてもらいたい。また、現在2年連続、3年連続で継続中の若手選手の中には、これから岩瀬や宮西の記録に迫る連続記録を残す選手もいるかもしれない。ぜひ来季は、こうした「50試合以上登板」を継続中の選手に注目してもらいたい。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
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