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川口和久WEBコラム

令和が大谷翔平とイチローの教え子の時代になったら面白い?/川口和久WEBコラム

 

イチローと松坂が高校生を教える姿も見たい


平成の名勝負と言われたイチロー対松坂


 引退したイチローが全国で高校生を指導している。
 向こうは覚えていないかもしれないが、学生野球資格回復の研修をともに受けた、いわば“同期生”としてはうれしい限りだ。

 最初はイチローならプロも教えてほしいと思ったが、自ら動き、高校生に実践している指導を見ていると、あれはあれで今の“動ける”イチローにしかできないと思ったし、生き生きして見える。

 そのイチローがメットライフでの西武松坂大輔の引退セレモニーにサプライズで出席し、花束を渡していた。

 2人が握手する姿を見て、もう時代は令和だけど、球界の平成が本当に終わったんだなとあらためて思った。

 松坂は横浜高時代から平成の怪物と言われ、西武入り。イチローは94年にオリックスでブレークし、2人ともメジャーで活躍した。

 西武とオリックスでの対決は1年だけだったが、2人が中心となってWBCで2大会連続世界一にもなったし、平成の野球界を象徴する2人と言ってもいいだろう。

 松坂は「松坂世代」と呼ばれるのが嫌だったとも言っていた。同世代が自分の名前で括られるのが申し訳ないということかもしれないが、誰もそんなことは思わない。

 これからどうするのかな。指導者に興味があるようだから、いずれは西武のユニフォームを着るのかもしれないけど、しばらくイチローと一緒に全国の高校生を指導するのも面白いかもしれないね。2人が来たら、きっとみんなびっくりするよ。

 俺たちの昭和は、巨人王貞治さん、長嶋茂雄さんのONで、平成は松坂、イチローと考えると、令和はどうなるんだろう。

 今のところ打者・大谷翔平、投手・大谷翔平だが、やっぱり1人じゃ寂しい。
 イチローや松坂が教えた高校生が、いずれプロ入りし、大谷のライバルと言えるような存在になったら、それはそれで大河ドラマみたいで面白いね。
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