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佐々木朗希、高橋奎二、渡邉勇太朗…来季大ブレークの可能性秘めた投手は?

 

無限の可能性を秘めた右腕



・佐々木朗希(ロッテ)
※今季成績11試合登板、3勝2敗、防御率2.27
※通算成績11試合登板、3勝2敗、防御率2.27

 大船渡高で高校生日本歴代最速の163キロを計測した右腕は1年目の昨季は体力づくりに専念して一、二軍の実戦登板はなし。2年目の今季、ベールを脱いだ。5月16日の西武戦(ZOZOマリン)で一軍デビューを飾り5回4失点で降板。その後は中10日以上の登板間隔を空けて登板を重ねると、150キロを常時超える直球に加えてフォーク、スライダーの精度が上がり安定感が増した。登板間隔を詰めた10月の月間成績は3試合登板で1勝0敗、防御率0.47。11月6日のクライマックスシリーズ・ファーストステージ初戦の楽天戦(ZOZOマリン)に先発すると、プロ入り後の実戦で最速となる159キロをマークし、6回10奪三振1失点の快投を見せた。無限の可能性を秘めた右腕はプロ入り後に体の厚みが増してきた。来年は2ケタ勝利どころか、最多勝争いを演じても不思議ではない。

日本シリーズで抜群の投球



・高橋奎二(ヤクルト)
※今季成績14試合登板、4勝1敗、防御率2.87
※通算成績47試合登板、10勝11敗、防御率4.26

 日本シリーズ2戦目でオリックス相手にプロ初完投初完封勝利を飾った快投は記憶に新しい。野球解説者の井端弘和氏も週刊ベースボールのコラムで、「シリーズMVPは投手陣を巧みにリードし、打撃面でも大きく貢献した中村悠平選手で文句なし。ただ、私は高橋選手も候補の1人と思って見ていました(優秀選手賞受賞)。わずか1試合の登板でしたが、シリーズの流れを見れば、初戦敗退のあとの第2戦の完封勝ちは、計り知れない価値があった、ということです。ヤクルトに流れを、おつりがくるくらい引き寄せたのではないでしょうか。私が選ぶもう1人のMVPです」と絶賛していた。最速155キロの直球が武器の左腕は大きな魅力を秘めていたが、制球力が課題で好不調が激しいため一軍の先発ローテーションに定着できなかった。だが、高卒6年目の今季は6月に一軍昇格し、ピンチでも要所を締めて「大人の投球」ができるように。来季は高卒2年目右腕・奥川恭伸と共にヤクルトの先発陣の中心として稼働する。

内海の教えを受けて飛躍



・渡邉勇太朗(西武)
※今季成績17試合登板、4勝4敗2ホールド、防御率3.44
※通算成績17試合登板、4勝4敗2ホールド、防御率3.44

 根尾昂藤原恭大小園海斗と同世代の21歳。埼玉県出身で浦和学院高から地元球団の西武にドラフト2位で入団し、将来を嘱望される右腕だ。大谷翔平を参考にしたという身長191センチの長身から投げ下ろす力強いフォームは迫力十分。直球、カットボール、スライダー、スプリットとそれぞれの球種の精度も高い。3年目の今季一軍デビューを飾ると、救援で結果を残して後半戦は先発ローテーションに定着。8月15日の楽天戦(メットライフ)でプロ初先発初勝利を挙げるなど、9試合の先発で4勝をマークした。プロ意識が高く、内海哲也投手兼任コーチから受けた助言をノートに書き記している。来季は先発ローテーションで1年間投げ抜けば、同世代で誰も成し得ていない2ケタ勝利も見えてくるだろう。

来季は先発ローテ入りを



・立野和明(日本ハム)
※今季成績11試合登板、4勝3敗、防御率2.45
※通算成績11試合登板、4勝3敗、防御率2.45

 社会人野球・東海理化を経てドラフト2位で入団。社会人時代からプロでも即戦力右腕として期待が高く、「持ち味は真っすぐ。調子が良ければ直球だけでいい、くらいの自信もあります。理想の直球ですか? 阪神藤川球児投手のような球を投げたいんですけど、それをマネするのは無理なんで(笑)、初速と終速が変わらないように意識しています」と話していたが、1年目の昨年は支配下で指名された新人投手4人の中でただ1人一軍デビューできず。だが、今年は6月に一軍昇格すると、同月30日の楽天戦(楽天生命パーク)で5回無失点と踏ん張り、プロ初勝利をマーク。その後も登板間隔を10日以上空けて好投を続けると、10月には4試合で先発登板。落差のあるスプリットに打者たちが手を焼いた。新庄剛志新監督が就任し、来季は開幕から先発ローテーション入りを狙う。

写真=BBM
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