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畠世周、今村信貴、山崎伊織…来季のブレークが期待される巨人の投手たち

 

 リーグ3連覇を逃した巨人だが、明るい材料も見られた。左腕・高橋優貴がプロ3年目で自己最多の11勝をマーク。チームで唯一の2ケタ勝利を挙げた。高橋と同期入団の高卒3年目・戸郷翔征は2年連続9勝と2ケタ勝利にあと一歩届かなかったが、先発ローテーションに不可欠な存在になりつつある。ヤクルト奥川恭伸高橋奎二オリックス宮城大弥に代表されるように、若手が台頭するチームは強い。巨人で来季ブレークする投手は誰だろうか。

主にセットアッパーとして奮闘


巨人・畠世周


・畠世周
今季成績52試合登板、4勝3敗1セーブ11ホールド、防御率3.07
通算成績91試合登板、16勝12敗1セーブ14ホールド、防御率3.22

 今季は先発、救援で自己最多の52試合登板。主にセットアッパーとして奮闘したが、「将来のエース」と期待された右腕はまだまだ潜在能力を出しきっているとは言えない。プロ2年目の18年に三軍で自己最速の156キロを計測するなど、球威十分の直球とスライダー、カットボールで相手打者をねじ伏せる力強い投球が身上も、度重なる故障でなかなか結果を出せなかった。今季1年間投げられたことは大きな自信になっただろう。先発でブレークする可能性を秘めているが、救援でも適性がある。投手陣のキーマンになりそうだ。

先発ローテに定着を


巨人・今村信貴


・今村信貴
今季成績17試合登板、3勝4敗、防御率2.71
通算成績94試合登板、23勝18敗1ホールド、防御率4.10

 今季は開幕先発ローテーション入りを果たし、3、4月は月間成績2勝0敗、防御率1.62と抜群の安定感だったが、5月に入ると結果が残せず救援に配置転換。9月以降は1試合登板のみとチームの戦力になれなかった。球持ちの良いフォームからカットボール、フォーク、スライダー、シュート、フォークと多彩な変化球を操る。制球力も高いが、直球系の球で集中打を浴びる場面が目立つ。先発ローテーションに入る能力は備わっているだけに、直球の質を上げることが最重要テーマか。同じ左腕の後輩・高橋優貴に負けたくない。

将来の先発の軸になれる素材


巨人・山崎伊織


・山崎伊織
今季成績一軍登板なし
通算成績一軍登板なし

 東海大で通算17試合登板、11勝1敗、防御率1.09。3年春、秋とリーグMVPを連続で獲得するなどエースとして活躍し、同年の大学日本代表で日米大学野球優勝に貢献した。この時点では「ドラフト1位間違いなし」とスカウトの評価が高かったが、大学4年の昨年3月に右ヒジ靭帯部分断裂と診断され、6月にトミー・ジョン手術を受けた。当初は社会人野球に進む予定だったが、プロ志望届を提出。巨人が将来の先発の軸に慣れる素材としてドラフト2位で指名した。新人の今季は実戦登板なしでリハビリに費やしたが、最速153キロの直球と鋭く横滑りするスライダーは間違いなく即戦力。万全の状態を取り戻せば先発ローテーション入りの可能性は十分にある。

2001年世代の一員


巨人・堀田賢慎


・堀田賢慎
今季成績一軍登板なし
通算成績一軍登板なし

 奥川、宮城、ロッテ佐々木朗希と同世代の本格派右腕。ドラフト1位で入団したが、1年目の新人合同自主トレで右ヒジに違和感を訴え、4月にトミー・ジョン手術を受ける。同年オフに育成契約を結び、8月31日の慶大との交流戦でプロ入り後初の実戦登板を果たすと、自己最速の152キロを計測。復帰3戦目のセガサミー戦では155キロと最速を更新した。185センチの長身からうなりをあげる直球は一軍でも十分に通用するだろう。伸びしろ十分で来年は早期の支配下昇格も。

写真=BBM
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